2017 Fiscal Year Annual Research Report
非拘束インタラクションを実現する風力を用いた空中遭遇型力触覚提示に関する研究
Project/Area Number |
17H01780
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
黒田 嘉宏 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (30402837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉元 俊輔 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (00646755)
ラサミー ポチャラ 大阪大学, サイバーメディアセンター, 助教 (50772448)
清川 清 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (60358869)
大城 理 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (90252832)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 力覚提示 / バーチャルリアリティ / 人工現実感 / ドローン |
Outline of Annual Research Achievements |
物体の硬さや形状などを提示するためには、ユーザに外力を提示する必要がある。外力を提示するためには、その反作用力を環境に逃がす必要があり、一般的にデバイスを床や机に固定することが多い。本研究課題はUAV(Unmanned aerial vehicle、通称ドローン)を用いることで、デバイスを床や机に固定せずに、つまり空間的制約を受けずにユーザに力を提示する方法論である風力を用いた非拘束インタラクションの確立を目的としている。 初年度はまずUAVを用いた力覚提示の基礎を確立するために、上下方向ならびに水平方向の1自由度の力覚提示の方法論を開発し、その評価を行った。具体的には、上下方向の1自由度の力提示の可能性を明らかにするため、提示力の範囲や正確性を調査した。AR Drone2(Parrot社)と呼ばれる商用UAVを用いた場合には上下方向には0.4Nから1.4Nの提示可能であり、その正確さは絶対値で平均2.72%程度、相対値では最も大きい場合で13.04%であった。また、水平方向の力提示について、柔軟シートを押し込んだ場合に浮遊用気流を用いた場合は0.12N、浮遊用気流を用いない場合は0.036N程度であることが分かった。UAVは水平方向に動力を有しないことから、力提示が困難とされる。本課題では浮遊用の気流を利用することで提示力の増加を図った。さらに、構築した1自由度力提示システムのアプリケーションとして、バーチャルの重さ提示や跳ねるボールのシミュレーション、バーチャルキャラクターとのインタラクションなどを映像と同期して提示することを可能とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定どおり、UAVを用いた非拘束の力覚提示について、1自由度の場合について提示力の範囲や正確性について明らかにし、また柔軟シートを用いて浮遊気流の有無による提示力を明らかにした。研究成果は、当該分野において権威のある国際会議IEEE Haptic Syposium2018、その他関連学会で成果を報告し、おおむね順調に課題が進捗しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
提案したUAVを用いた1自由度の力覚提示システムおよび浮遊用気流・非剛体シートを用いた力覚提示を確立する。また、UAV 搭載カメラを用いてLSD-SLAMやその他センサ信号を複合的に用いて自己位置推定を行うシステムを構築することで、非拘束のインタフェースを確立する。
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Research Products
(11 results)