2018 Fiscal Year Annual Research Report
行動・生体・環境情報の常時センシングに基づく意図察知とベストタイム行動支援
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17H01801
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
前 泰志 関西大学, システム理工学部, 教授 (50304027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 勝 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (00533647)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 知能ロボティクス / 知能機械 / 常時センシング |
Outline of Annual Research Achievements |
生活空間をロボット環境化して人の日常行動を支援する場合に,ロボットへの逐次の指示は煩雑である.特に高齢者では,行動支援(物を取る等)が必要な時に,指示が曖昧だったり,即座に適切な指示が出せないことがある.そこで,環境センサや非接触生体センサ,簡易装着型センサを多種用いて,日常の様々な状況での個々人の生体情報(脳波や心拍など),行動情報(位置や動作など),環境情報(時刻や室温など)を常時センシングし,多様大量のマルチモーダルデータを深層学習する.学習後には,非接触の常時センシングにより得られる生体情報や環境情報,視線などわずかな予備動作や初動作から,ユーザの意図している行動を推定する.これにより明示的な指示がなくても適切なタイミングでユーザの行動を支援するシステムの構成法を明らかにする. 行動・生体・環境情報を常時センシングするための実験環境の構築を行った.行動情報のセンシングとして,人の位置,姿勢を計測するために,カメラやRGB-Dセンサを用いて,人の姿勢や動作,視線を計測する手法の開発を行った.カメラで人を撮影したときに,目の部分は画像上で小領域となるが,視線計測のために目部分を高解像度化する手法の開発を行った.RGB-Dセンサを用いて,人の3次元姿勢や動作を推定する手法の開発を行った.人の対人動作データの機械学習により,対人動作の自動生成を試みた.生体情報のセンシングとして,人の日常生活シーンの一つである運転シーンを想定し,簡易なドライブシミュレータを用いた運転シーンにおける心拍変動の計測から,運転シーンと運転者の心拍変動の変化の関連を分析した.また,人のセンサ装着負荷をなくす常時生体センシングシステムの構築のため,パンチルト台とズームカメラを用いた非接触での心拍計測を試みた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
行動・生体・環境情報を常時センシングするための実験環境の構築を行った.行動計測のために、カメラやRGB-Dセンサを用いて,人の姿勢や動作,視線を計測する手法の開発を行った.視線計測については,カメラで人を撮影したときに,目の部分は画像上で小領域となるが,視線計測のために目部分を高解像度化する手法の開発を行った.生体情報のセンシングとして,人の日常生活シーンの一つである運転シーンを想定し、簡易なドライブシミュレータを用いた運転シーンにおける心拍変動の計測から、運転シーンと運転者の心拍変動の変化の関連を分析した。また、人のセンサ装着負荷をなくす常時生体センシングシステムの構築のため,パンチルト台とズームカメラを用いた非接触での心拍計測を試みた.開発中の非接触センシング法で計測した行動・生体データの解析を行ったところ,当初の想定に反し、正確な行動・生体データが取得できていないことが判明したため,非接触センシング方式の見直しを行い,研究計画に遅延が生じていた.
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度からの研究代表者の研究機関の異動に伴い,実験環境を整備する必要があるが,研究協力者を増やし,引き続き,ユーザの行動情報や生体情報を計測する手法の開発を行う.個々の計測データについて学習器を作成し,その後,マルチモーダルデータからの深層学習を用いた行動推定器の開発を行う.ユーザの行動・生体・環境情報を計測して得た取得した多モードかつ大量の計測データを機械学習することによって,ユーザの行動を予測する行動推定器の開発を行っていく.
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