2018 Fiscal Year Annual Research Report
全方位カメラを用いた周辺情報認識による視覚障害者支援
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17H01803
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| Research Institution | Osaka Prefecture University |
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Principal Investigator |
岩村 雅一 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80361129)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 視覚障碍者 / 全方位カメラ / 物体検出 / トラッキング / 情報の取捨選択 / 空席検出 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主に(1)視覚障碍者支援システムのプロトタイプ作成、(2)提案する視覚障碍者支援システムの認識結果を取捨選択する方法の提案、(3)空席検出システムの検討を行った。以下にそれぞれの詳細を述べる。
(1)：本研究では、全方位カメラを用いて周囲を撮影し、利用者の周囲にある文字や物体の情報を視覚障碍者に伝えることが出来る視覚障碍者支援システムの実現を中心的課題と位置付けている。本年度は、前年度までに作成した要素技術の発展ならびにそれらの統合によるプロトタイプ作成を実施した。プロトタイプ作成では、全方位カメラと小型コンピュータを組み合わせたウェアラブルなシステムを実現した。これを実際に視覚障碍者に試してもらったところ、物体検出精度や動作の安定性、さらに全方位カメラの設置位置において課題が見つかったため、この改善が次年度の課題である。また、このシステムの性能を向上する要素技術として、物体認識精度の向上にも取り組んでいる。昨年度にCIFAR-100という物体認識データベースにおいて世界一の認識精度を達成した手法の大規模実験ならびに解析を進めた。
(2)：提案する視覚障碍者支援システムの全ての認識結果を利用者である視覚障碍者に伝えるのは困難であるため、認識結果の取捨選択に取り組んでおり、本年度は視覚のトップダウンとボトムアップの注意機構に基づく手法を提案した。
(3)：全盲の視覚障碍者が困っていることの一つに、外出先で座れる場所を一人では見つけられないということがある。この問題を解決すべく、空席を発見する手法を検討した。その際、空席を検出する検出器の学習に用いるデータベース作成の手間をなるべく少なくする方法を模索した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の要である、全方位カメラで得た全周画像に対して、物体認識（検出）とトラッキングを同時に行う手法のプロトタイプを構築できたため、おおむね順調と判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
視覚障碍者支援システムのプロトタイプの改良を行う。物体検出精度の改善については、検出手法の改善、学習方法の工夫に加えて、使用する全方位カメラの更新を考えている。検出結果の取捨選択については、場面場面に応じて必要とされる技術が全く異なるため、想定するシナリオを絞り込むことを考えている。
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