2017 Fiscal Year Annual Research Report
A global comparative study of the changing media system in the era of SNS as news sources
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17H01833
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 香里 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40292784)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ニュース / ソーシャルメディア利用 / 国際比較 / ジャーナリズム / メディア論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度はインタビュー調査を中心に研究を進めた。その傍ら、海外の共同研究者たちとの交流を通して本研究の理論的な議論を進め、その考察の成果を出してきた。とりわけ下記で挙げる国際学会International Communication Associationのサンディエゴ大会では、共同研究者たちと交流し、日本のケースとしてつぎのような発表をした。 <<"Sources of strength of Japanese mass newspapers and their future: an institutional analysis”, paper presented at the 67th annual ICA conference, San Diego, 28 May, 2017. <<From living room tables to personal tablets: How Japanese newspapers changed in the face of declining print circulations”, at the ICA pre-conference titled Distribution Matters. Media Circulation in Civic Life and Popular Culture. 2つめの"Distribution Matters" のテーマ部会では、共同研究者Pablo Boczkowskiとともに参加し、SNSを情報の分配(distribution)装置と見なすことで、個人におけるニュース概念や公共性のイメージが変化していることについて非常に有意義な意見交換をし、今後のインタビュー分析の成果につなげられる理論的支柱を得ることとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2017年度にはインタビュー対象者の選定を行っていたところ、当初の想定以上に被験者の協力が得られず、特に女性の20、30代、男性の40、50代のインタビュイーの確保に時間を要することが判明した。本研究遂行上、さまざまな学歴、社会階層の老若男女をインタビュー対象者とすることが不可欠であることから、対象者の選定期間を延長する必要が生じ、対象者の選定・インタビュー調査に6か月の遅延が生じた。しかし、2017年度にその要因について精査し、2018年度には学生アシスタントを増やしてこの点について解決するメドをたて、遅れを取り戻すようにした。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー調査をさらに進めると同時に、今後は、米国、イスラエル、フィンランド、アルゼンチンの各国の研究者とデータ分析に入る。インタビュー調査をもとにした論文を国際査読ジャーナルに投稿予定をしている。また、チームで国際査読ジャーナルに「SNS上のニュース消費」をテーマにした特集を提案することを企画しており、まずはそこに論文投稿することになっている。 なお、今後もこれまでどおり、月1,2回、各国の研究者とのスカイプ会議をしていく。さらに、量的調査を実施し、質的な調査を補完する計画である。
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