2018 Fiscal Year Annual Research Report
A global comparative study of the changing media system in the era of SNS as news sources
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17H01833
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 香里 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40292784)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ニュース / ソーシャルメディア利用 / 国際比較 / ジャーナリズム / メディア論 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、私たちの研究テーマであるIncidental News(ついでにニュースを見ること)というネット時代における新たな情報行動をテーマにしたワークショップを国際学会(International Communication Association in Prague, May24-28)に向けて企画・提案した。その結果、企画は査読を通り、ワークショップでは、私たちのプレゼンテーションも含めて4件の研究発表を実現した。 各プレゼンのテーマは、プロポーザルに基づいて協議の上、以下のプレゼンテーションとともに討論を行い、incidental newsについて多角的に議論をした。 私たちチームによる "How People Access the News Incidentally on Social Media: A Comparative Qualitative Study"とともに "The Ecology of Incidental Exposure"(Brian Weeks, U of Michigan, U.S.A.), "Incidental News Exposure and Active Feed Curation on Social Media" (Richard Fletcher and Rasmus Kleis Nielsen, U of Oxford, U.K.)、"Social Inequalities and Incidental Exposure. Road Blocks on the Hunt for Happy Accident. (Kjerstin Thorson. Michigan State U, U.S.)の発表があった。この議論をもとに、来年度に向けて国際査読ジャーナルのJournalismにおいて、このテーマの特集号を編集する予定。また、今年度は、英文査読ジャーナル投稿論文他、日本語でも研究論文や本の一章の執筆作業を進めた。 このほか、インタビュー調査をもとにしたこれまでの知見をさまざまな内外の学会、研究会で発表した。 なお、今年度に量的調査をする予定であったが、インタビュー調査データが非常に多岐にわたって豊富であることと、イスラエルの研究者が年度後半産休を取ったことなどを理由に、実施を見合わせることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は質的調査を集中的に実施して、ほぼ完了した。量的調査は、国際チームで検討を重ねた上で、実施を見合わせることとした。これは、現在もっているインタビュー調査の多様性と量、ならびに5カ国一斉調査の可能性に鑑みた上での結論となった。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー調査はほぼ完了したため、今後は、米国、イスラエル、フィンランド、アルゼンチンの各国の研究者とデータ分析が中心となる。非常に多様なインタビューデータを収拾できたことから、量的調査を実施するか、実施する場合はどのようなものになるかについて、改めて検討をする。また、インタビュー調査をもとにした論文を国際査読ジャーナルに投稿予定をしている。チームでは、国際査読ジャーナルに「SNS上のニュース消費」をテーマにした特集を提案し受領された。 なお、今後もこれまでどおり、月1,2回、各国の研究者とのスカイプ会議をし、インタビューデータをもとにさまざまなテーマで論文執筆を進める。
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