2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the Electrostatic Charging State of Ambient Aerosols and Evaluation of Its Effect on Deposition to Body Tissue
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17H01864
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
奥田 知明 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (30348809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 歩 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 助教 (30827340)
深潟 康二 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (80361517)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 粒子帯電 / 帯電状態 / 粒子状物質 / エアロゾル / 環境分析 / 環境質定量化・予測 / 大気汚染防止・浄化 / 気象条件 |
Outline of Annual Research Achievements |
大気エアロゾルは、呼吸によって生体内に入り込み健康に悪影響を及ぼすことが知られている。エアロゾルの帯電状態については、それが粒子の生体沈着に関わるため重要であるにも関わらず、ほとんど研究が進んでいない。そこで本研究では、実環境大気中エアロゾルの帯電状態を解明することを目的として研究開発を行った。令和元年度は、前年度に引き続き実環境大気エアロゾルの帯電状態の計測手法の開発およびフィールド調査を進め、下記に示す重要な成果を得た。
フィールド観測の結果として、雨天の日と日射による影響がある晴天の日において、非帯電粒子割合の連続測定を行った。雨天の日に非帯電粒子割合の連続測定を行った結果、容積絶対湿度が上昇して約25分遅れて非帯電粒子割合が減少することが分かった。次に、晴天の日に非帯電粒子割合の連続測定を行ったところ、光化学オキシダント濃度と正の相関があることが分かった。
フィールド観測の結果から、気象条件によって実環境大気エアロゾルの帯電状態の支配要因が変化する可能性が示唆された。次に、これらの支配要因がどのようなプロセスを経てエアロゾルの帯電状態に影響しているかを考察し、室内実験で仮説の検証を行った。実環境大気エアロゾルは大気中で大気イオンと衝突・付着することによって主に帯電する。このことから、容積絶対湿度と非帯電粒子割合の逆相関について、容積絶対湿度が上昇すると大気イオンの生成が促進され、帯電粒子が増加する可能性を考えた。そこで、外気の影響が小さい室内で一定の濃度の大気イオンとエアロゾルを混合し、人為的に容積絶対湿度を変化させた場合の大気イオン濃度とエアロゾルの帯電状態の変動を調べた。その結果、フィールド観測で見られたような容積絶対湿度と非帯電粒子割合の逆相関の関係が、室内実験でも確認できた。また、容積絶対湿度の上昇と共に大気イオン濃度も上昇することが確かめられた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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