2019 Fiscal Year Annual Research Report
高感度メタン同位体分子温度指標分析による微生物起源メタンの生成・集積過程の解析
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17H01871
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
井尻 暁 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (70374212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ジルベルト アレキシー 東京工業大学, 理学院, 助教 (20726955)
坂井 三郎 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 生物地球化学研究分野, 主任技術研究員 (90359175)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | メタン / クランプトアイソトープ / レーザー分光装置 / 天然ガス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、海底下の微生物によるメタン生成の生成過程、生成速度、集積過程を定量的に把握し、資源探査や二酸化炭素の海底下貯留・再資源化の研究促進に貢献することを最終的な目標とする。このために、メタンの生成温度の指標となる特殊な同位体分子(クランプトアイソトープ:一つのメタン分子中に重い同位体13CとD両方を含むメタン分子(13CH3D))の高感度分析システムを確立することを目的とする。 昨年度は、メタンのクランプトアイソトープ分析のための、レーザー分光装置が故障していたため、平成31年1月まで装置を使うことができなかった。このため分析システムの高感度化のための基礎実験が全く行えなかった。令和元年度は修理が完了したレーザー分光装置を用いて高感度化のための基礎実験を行った。しかし、試料導入量を減らすと測定精度が非常に悪くなることがわかったために、方針を変更し、試料導入量を逆に増やすことで高精度化を図った。高精度、高確度の分析のために、標準試料の作成方法を検討し、メタンを白金触媒と一緒にステンレス容器に入れ200℃以上のオーブンで加熱することで試料測定ごとに分析可能な標準ガスを作成した。確立した分析手法を用いて国内の天然ガス田(茂原天然ガス田、東新潟ガス田)のメタンクランプトアイソトープ分析を行い、それぞれ熱分解起源ガス、微生物起源ガスとして適当な値を得ることが出来た。特に茂原天然ガス田から得られたメタンのクランプトアイソトープはガス胚胎域の深度における地温と同程度の生成温度を示し、微生物起源天然ガス田の成因および集積過程についてより詳細な議論が可能となった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Fluid flow and diagenetic process in frontal thrust zone off Cape Muroto in the Nankai Trough2019
Author(s)
Ijiri, A., Wakaki, S., Nishio, Y., Hamada, Y., Ishikawa, T., Inagaki, F.
Organizer
日本地球惑星科学連合2019年大会