2017 Fiscal Year Annual Research Report
Integrated life cycle design of food and packaging for constructing sustainable food system
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17H01918
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
平尾 雅彦 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80282573)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 持続可能システム / 食品 / 容器包装 / ライフサイクル設計 / 消費者行動 / 食品ロス / シナリオ分析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、１．容器包装の機能の定義、２．食品ライフサイクルから容器包装への要求機能の分析、３．食品と容器包装の統合的評価手法の開発、４．統合的評価に基づく消費者行動支援手法の開発、５．統合的評価に基づく容器包装の設計支援手法の開発の５項目を実施する。本年度は以下の2項目を実施した。
１．容器包装の機能の定義：食品容器包装に関わる機能として、バリア性・意匠性・安全性・容器包装廃棄性・容器包装リユース性・容器包装リサイクル性・生産適性・輸送性・保存性・利便性・食品リサイクル性の11項目を抽出し、その機能を決定する変数やその機能によって決定される変数に着目して、26のアイテムを抽出した。これらのアイテムを、製品変数・プロセス・製品機能・評価指標に分類した。
２．食品ライフサイクルから容器包装への要求機能の分析：前項で抽出されたアイテムを、それが決定されたり発現したりするライフサイクル上のステージである生産・流通・消費・廃棄の4ステージに配置し、可視化した。アイテム間における要求と影響の関係を分析し、アイテム間を矢印で結合することによって、依存関係も可視化した。例えば、流通時の保存性の要求から、生産時の容器包装材料が影響を受け、容器包装材料の決定は、廃棄時ののリサイクル生に影響を与えるというような関係を示すことができた。
これらの定義や抽出アイテム間の関係の一般性を確認するために、牛乳、カットキャベツ、包装米飯に対して適用を試行した。広範な特徴を持つ食品について、製品変数、製品機能の関係を表すことが示された。
成果を産業における実務者に示して意見交換するとともに、学術論文1件、国際学会2件、国内学会7件の発表を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた機能の抽出、およびその製品ライフサイクルとの関係の分析を完了することができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度は、３．食品と容器包装の統合的評価手法の開発、および５．統合的評価に基づく容器包装の設計支援手法の開発を行う。
食品と容器包装のライフサイクルにおける機能の関係から、容器包装の機能変化や消費者行動変化による環境影響の変化を統合的に評価する手法を開発する。牛乳などの実際の事例による分析を行い、実用的に活用できる手法を開発する。また、賞味期限の変化による物流、消費時の廃棄量にも変化があると予想される。このような変化をシナリオとして表現する。前年度の成果から、変数の変化が及ぼすシステムへの影響が求められ、その変化を定量することによって、シナリオ分析を可能にする。
統合的評価のための指標としては、環境効率の考え方を導入し、製品機能の定量化と環境負荷を統合した指標化を検討する。機能には定量化が難しい項目があると予想される。これら定性的な機能項目は点数化などによって定量化することを検討する。
統合的評価結果から、食品特性に応じ、機能や環境負荷の観点から望ましい容器包装の設計を支援する手法を提案し、専門家ヒアリングによって検証する。専門家から、容器包装設計の手順をヒアリングし、それをアクティビティモデルとして表現し、各アクティビティにおいて、容器の構造と機能、機能と流通・消費者行動、構造とリサイクル性などの関連がどのように利用できるかを検討し、統合的評価結果を製品設計で活用する手法を具体的に提案する。提案した手法を実務者に提示し、実行可能かどうかを検証する。
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