2017 Fiscal Year Annual Research Report
Local and short-time PV generation prediction from All sky image.
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17H01922
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
加藤 丈和 静岡理工科大学, 理工学部, 准教授 (30362859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
延原 章平 京都大学, 情報学研究科, 講師 (00423020)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 再生可能エネルギー / 太陽光発電予測 / エネルギー地産地消 / 画像認識 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,太陽光発電を地産地消型のエネルギーとして効率的に利用するために,太陽光発電の局所的かつ短時間で急激な変動を高精度に予測することである. 具体的には,太陽光パネルと同じ場所に設置した全天空を観測するカメラの映像から,雲の動きを予測し,雲による太陽の遮蔽や透過,散乱,反射を考慮しつつ太陽光パネルに届く光の日射量を推定し,数秒から数分後の太陽光発電の発電量を秒単位で予測する方法を開発する.また,観測地点を多地点に拡張し,地点間の雲の動きと発電量の関係を解析し,メガソーラーのような大規模な発電施設や地域の発電量の予測などより詳細な解析を実現する. 平成29年度には,まず全天観測画像と発電量を記録するシステムを構築し,京都大学と静岡理工科大学に設置した.また,太陽と雲の陰影を観測するため,シャッター速度を変えて複数枚撮影した画像からハイダイナミックレンジ画像を合成し,さらに全天観測画像から太陽周辺の空画像を切り出して,レンズの歪みと色補正の修正するシステムを開発した. さらに,コンピュータビジョン技術を使った予測手法として,画像から太陽部分と雲部分,空部分を分離するアルゴリズムの開発,およびそれに基づきオプティカルフローを用いて数秒後画像を予測する手法を開発した. さらに,学習ベース手法として,CNNとRNNを組み合わせたディープニューラルネットワークによって,過去数秒の画像から30秒先の発電量を直接予測する方法について検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に計画していた項目のうち,実験拠点としては京都大学,静岡理工科大学に太陽光発電設備とともに,全天観測用のカメラ,発電量の計測装置を設置し,1秒単位の全天観測画像と発電量を記録できるシステムを開発した. また,太陽と雲を同時に観測するためのハイダイナミックレンジ画像撮影とレンズの歪みや色補正を行い太陽周辺画像を切り出すシステムを開発した. さらに予測手法では,コンピュータビジョンベースの予測手法として,画像から太陽部分,雲部分,空部分を分離し,雲部分の動きをオプティカルフローによって予測する手法を開発し,成果発表を行った. また,学習ベース手法としては,CNNとRNNを組み合わせたディープニューラルネットワークによって過去数秒の画像から30秒先の発電量を直接予測する手法について検討した. 以上の実験準備状況,開発・検討状況,および成果発表よりプロジェクトは概ね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
平姓30年度には,前年度の結果を国内外の学会で発表するとともに,学習ベース手法について学習量を増やして一般的な予測性能の評価を行う. また,太陽光発電の効率を左右する要素として太陽光パネル表面の温度の影響を避けることはできないので,パネル表面温度を計測し,予測値の補正や学習データへの組み込みについて検討する. また,複数拠点間の空画像,発電量間の関係を利用する方法について検討する.そのため,京都大学,静岡理工科大学各拠点について,複数の実験環境の整備するため,独立型太陽光発電とカメラ,発電量センサからなる簡易型の実験装置を開発する.
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Research Products
(3 results)