2019 Fiscal Year Annual Research Report
Application of Value of Statistical Life to Examining Environmental Kuznets Curve Hypothesis and Political Suggestion about Water Supply and Sewage System in Developing Countries
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17H01938
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
森杉 雅史 名城大学, 都市情報学部, 教授 (00314039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 栄治 名城大学, 都市情報学部, 教授 (50175246)
中嶌 一憲 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (70507699)
金 広文 京都大学, 経営管理研究部, 准教授 (80335108)
坂本 直樹 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (80367937)
森 龍太 名城大学, 都市情報学部, 助手 (80782177)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | VSL / 途上国と水質汚濁 / 上下水道インフラ / オプション価格 / CVM / オプション価値 / インド / 東南アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では主に発展途上国を対象とし、現地にて対面形式アンケート調査により仮想的な水質改善と自身の死亡率低下に対する支払い意志額(WTP)を尋ね、別途構築した理論モデル(オプション価格モデル)との整合性を図ることで、人々の発展段階と適切な上下水道インフラの導入時期について考察を行うものである。特に本年度では最後の対象地としてインドを選定し、デリー・ムンバイ・アグラ・ラージャスターンを対象として同調査を実施した。研究代表者らが同様な手法にて同様な調査を実施した地域にはベトナム・ラオス・カンボジア(本年度夏季にヨーロッパで解析結果を報告)などがある。インドでの目下の解析結果ではこれらと異なる様相を見せている。第一に、理論モデルの示唆とこれらの実証結果が一致性を見せるのは特に所得とWTPとの関係であり、東南アジアの事例ではその傾向が顕著であったが、インドでは必ずしもそうとはいえず、地域性・宗教性・学歴などより複雑な個人的属性とのつながりが垣間見られた。第二に、東南アジアの実証例では年代とWTPの関係がN字型を示し、これは年代別に平均死亡率が異なることと理論モデルからの示唆を照らし合わせれば整合的であることを従来より主張してきた。また経済発展と共に長寿命化と人口層の高齢化の進むことが所得の向上以上にこのようなインフラの自主的整備を促す原動力であることをが、特にインドの場合は必ずしもそうではないようであった。インドの宗教的多数派はヒンドゥーであり、彼らは河川崇拝の思想を持ち、故に被験者の居住地域や年代・所得・学歴などにも複雑な関係性がうかがえるが、時に自身の死というものについて無頓着さすら感じさせる場合があった。このことについては現地の補足的な資料を参照しながら2020年度内に研究成果論文としてまとめ上げる所存である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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