2018 Fiscal Year Annual Research Report
海外日本語教育指導者との協働による学術論文執筆支援プログラムの開発とその評価
Project/Area Number |
17H01994
|
Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
野崎 浩成 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80275148)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 ひとみ 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (00378233)
江島 徹郎 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10335078)
田中 佳子 日本工業大学, 共通教育学群, 准教授 (10406423)
多鹿 秀継 神戸親和女子大学, 発達教育学部, 教授 (30109368)
吉根 勝美 南山大学, 経済学部, 准教授 (50230785)
横山 詔一 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 教授 (60182713)
梅田 恭子 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70345940)
加納 寛子 山形大学, 学士課程基盤教育機構, 准教授 (70369601)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 教育工学 / 論文執筆 / 日本語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、日本語学習者を対象に、日本語での学術論文の執筆を支援する教育プログラムを構築し、その教育的効果を検証することを目的としている。平成29年度は、海外(特に、中国を含む東アジア地域)で実施されている日本語の教授方法を調査・分析し、その問題点を考察した。こうして得られた研究知見を踏まえ、本年度は、ICT機器等を活用した教授方略を考案し、ネットワーク環境を利用した教育環境の整備を進めた。具体的には、次の通りである。(1)メッセージング・アプリケーション(リアルタイムで日本語テキストの送受信ができるアプリケーション)を用いて、(2)日本語ネイティブスピーカーと日本語学習者がグループチャットを介して、(3)日本語でのメッセージ交換を行い、(4)日本語ネイティブは、日本語学習者が送信した日本語メッセージをチェックする。このようにして、(5)日本語の執筆支援を行う教育実践に取り組んだ。グループチャットを構成するメンバーは、日本語を学習している中国人留学生、日本語学習を支援している日本人大学生、および日本語指導者(論文執筆の指導教員)であった。すなわち、90分間1コマを週1回(年間で約30コマ)のペースで行われる対面式の学術論文執筆指導と、メッセージングアプリを用いたオンラインでの指導を併用することで、その教育的効果を検証した。なお、今回の研究では、日本語の学習者・指導者・支援者の3者は、日本国内の同一大学に所属する者であったが、海外在住の日本語指導者が支援者になる場合や、対面での直接指導が難しい海外在住の日本語学習者に対しては、メッセージング機能を活用したオンラインでの執筆支援が応用可能であることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外における日本語教育について分析・調査を行い、平成30年度までに、ICT機器を活用した教授方略や教育環境について精査することができました。こうして得られた研究成果は、海外で開催された国際学会等において、研究発表することができました。このように、当初の予定通り、研究を進めることができたことにより、「(2)おおむね順調に進展している。」といえます。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は次の通りです。すなわち、今年度以降の研究では、平成30年度までに得られた調査結果や研究知見を応用して、日本語学習者のための教育支援プログラムを整備して行くことになります。具体的には、ICT機器等を活用した、日本語での論文執筆支援を行います。
|