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2021 Fiscal Year Annual Research Report

シエナ派のフレスコ画におけるストゥッコ技法について

Research Project

Project/Area Number 17H02016
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

江藤 望  金沢大学, GS教育系, 教授 (60345642)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大村 雅章  金沢大学, 学校教育系, 教授 (00324062)
菅原 裕文  金沢大学, 歴史言語文化学系, 准教授 (40537875)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2022-03-31
Keywordsフレスコ画 / ストゥッコ / シエナ派 / 円光 / ゴシック絵画 / サン・ジミニャーノ参事会教会 / カルロ・クリヴェッリ
Outline of Annual Research Achievements

本科研における3つの研究課題のうち、最も主となる第1の研究課題である「サン・ジミニャーノ参事会教会壁画『新約聖書伝』に施された特異な円光の技法解明」に関しては、工房であらかじめ制作した蜜蝋を主材としたパステッリャーノによる盛り上げパーツを壁画制作現場で貼り付けたとする仮説を確認すべく現地調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症拡大により現地調査を断念した。
第2の研究課題である「カルロ・クリヴェッリの盛り上げ技法」に関しては、これまで明らかにした石膏地盛り上げ技法(第1メソッド)と先述した蜜蝋を主材としたパステッリャーノによる盛り上げ技法(第2メソッド)に加え、第3メソッドの存在の可能性を確認した。この第3メソッドは東方正教会の絵画指南書「ディオニソスのエルミニア」に掲載された技法で、筆者等の研究ではロシアイコンに伝統的に使用されていた技法をカルロ・クリヴェッリが取り入れた可能性が高いと考えた。この技法は第1メソッドと第2メソッドの欠点を改善するもので、麻紐を芯として石膏によって盛り上げる手法である(研究論文として発表)。今後の研究において実際に技法の復元をとおして技法プロセスを実証的に解明する必要がある。
最後に第3の研究課題である「壁画に施された立体的工芸技法を画像データから3Dデータへの変換する研究方法の開発」については、これも感染症の影響で現地での実際のデータ取得ができなかったため、現地を想定した模擬環境で実験を行ったものの、精細な画像データを採取することができなかった。この調査方法の課題として、研究対象の多くが壁画であるため高い位置に施される例が多く、特に対象の上方からの写真撮影が困難であった。移動可能なタブロー画などの作品であれば、容易に画像データを入手可能であるが、足場のない状態での壁画ならではの研究の難しさが、ここでも明らかとなった。

Research Progress Status

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] カルロ・クリヴェッリのテンペラ画における石膏地盛り上げの技法Ⅴ2023

    • Author(s)
      大村雅章、江藤 望
    • Journal Title

      美術教育学研究

      Volume: 55 Pages: 57ー64

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2023-12-25  

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