2017 Fiscal Year Annual Research Report
アーク型トランスデューサによる指関節用3次元光音響CTの開発
Project/Area Number |
17H02106
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西條 芳文 東北大学, 医工学研究科, 教授 (00292277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 祐司 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10241530)
石井 智徳 東北大学, 大学病院, 特任教授 (10282138)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光音響イメージング / 慢性関節リウマチ |
Outline of Annual Research Achievements |
超音波/光音響CTを開発する意義は、超音波が波の進行方向に垂直な構造物はよく可視化できるが進行方向に平行な構造を可視化しにくいという特性を打破するためである。特に、光音響イメージングではこの特性が強調されるので、指を取り巻くように配置したアーク状のアレイ型トランスデューサおよび超音波/光音響信号に特化した送受信および画像化アルゴリズムを開発する必要がある。 平成29年度には指を対象とした超音波送受信についてシミュレーションを行い、アーク状トランスデューサの内径や素子のサイズ・ピッチ幅について検討し、トランスデューサの最適な設計及び送受信アルゴリズムを確立した。 また、酸素飽和度の測定には酸化ヘモグロビンをよく吸収する波長と還元ヘモグロビンをよく吸収する波長の異なる2種類の波長の高エネルギー短パルス光が必要である。研究計画時には560 nmおよび580 nmのレーザ光を発生させる機構を計画していたが、820 nmおよび940 nmの短パルスLED光源を用いることで、計画時よりも高効率で安全に酸素飽和度測定ができることが示されたため、計画を変更し、平成30年度以降の超音波/光音響CTにはLED光を用いる。 3次元プリンタ技術を応用した指モデルの作製については、3次元CTデータを基に形状を決定し、モデルを作製する手法について確立した。その際に用いる材料の機械的特性については、超音波顕微鏡により筋肉、血管、脂肪組織等の音響特性を計測して決定した。 さらに、生体組織の微小血管について、すでに開発済みの光音響顕微鏡で観察し、形状や分布についての基礎データを取得することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
超音波/光音響CT用アーク型トランスデューサについては、シミュレーションによる最適化および設計が終了し、平成30年度には実際にトランスデューサ作製が可能である。 光音響イメージングに用いる2種類の波長を有する高エネルギー短パルス光源について、計画時にはレーザ光を想定していたが、820 nmおよび940 nmの短パルスLED光源を用いることで、計画時よりも高効率で安全に酸素飽和度測定ができることを実証し、システム構築に向けて順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進捗しており、当初計画通り、平成30年度前半には平成29年度に設計したアーク型トランスデューサを実際に作製し、超音波送受信装置に接続することで、同じく平成29年度に作製した指関節の3次元モデルの超音波画像を得る。平成30年度後半にはLED光を入力し光音響信号を得ることで、2次元光音響CTイメージングを構築する。
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Research Products
(7 results)