2017 Fiscal Year Annual Research Report
定量的画像バイオマーカーとしてのMRE実現に向けた評価法確立とデータベース作成
Project/Area Number |
17H02115
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
菅 幹生 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (00294281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉満 研吾 福岡大学, 医学部, 教授 (20274467)
本杉 宇太郎 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (50377579)
市川 新太郎 山梨大学, 総合研究部, 病院助教 (20456479)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エラストグラフィ / MRI / 定量的評価 / ファントム / 標準化 |
Outline of Annual Research Achievements |
MRIを用いて生体組織の硬さ(弾性)を測定するMR elastography (MRE)は,肝線維症の病期判定に利用されており,今後様々な疾患に適用されることが期待される.MREを定量的画像バイオマーカーとして利用するには,測定システムとしての定量性と再現性が高く,病期判定に利用できる統一的なカットオフ値がまとめられたデータベースが整備されることが望ましい.しかし,現状ではシステム更新前後や施設が異なると測定値に差が生じている.統一的なカットオフ値を求めるためには,システム特性に基づく誤差要因の理解と適切な撮像プロトコルの利用が必要である.本研究では,MREシステムの特性評価法の確立と,特性に基づく適切な撮像プロトコルの選定,適切なプロトコルにより計測された硬さ情報に基づく疾患データベースの構築を目的としている. 当該年度では,1)MRE評価用ファントムの設計と作製:MREシステムの定量性と再現性,空間分解能を評価するために,粘弾性が物理測定により既知で,1年以上の長期安定性を確認した生体粘弾性疑似モデル(MRE用ゲルファントム)を開発した.2)MRE評価用ファントムを用いたMREシステムの定量性と再現性,空間分解能の評価:作製したMRE評価用ファントムを利用して, MREシステムの定量性と再現性,空間分解能を評価した.3)臨床例における肝線維化診断の再現性評価:MRE撮像により取得した弾性波画像を参考にして,複数の作業者がエラストグラムに設定した関心領域における硬度を比較した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MRE評価用ファントムの設計と作製,MRE評価用ファントムを用いたMREシステムの定量性と再現性,空間分解能の評価,臨床例における肝線維化診断の再現性評価など,計画した内容を進めることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に開発したMRE評価用ファントムを用い,標準評価プロトコルの検討や多施設評価の調整と実施,臨床例における肝線維化診断のデータベース構築を進めていく.
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