2020 Fiscal Year Annual Research Report
定量的画像バイオマーカーとしてのMRE実現に向けた評価法確立とデータベース作成
Project/Area Number |
17H02115
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
菅 幹生 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (00294281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉満 研吾 福岡大学, 医学部, 教授 (20274467)
森阪 裕之 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (70456482)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エラストグラフィ / MRI / 定量的評価 / ファントム / 標準化 |
Outline of Annual Research Achievements |
MRIを用いて生体組織の硬さ(弾性)を測定するMR elastography (MRE)は,肝線維症の病期判定に利用されており,今後様々な疾患に適用されることが期待される.MREを定量的画像バイオマーカーとして利用するには,測定システムとしての定量性と再現性が高く,病期判定に利用できる統一的なカットオフ値がまとめられたデータベースが整備されることが望ましい.しかし,現状ではシステム更新前後や施設が異なると測定値に差が生じている.統一的なカットオフ値を求めるためには,システム特性に基づく誤差要因の理解と適切な撮像プロトコルの利用が必要である.本研究では,MREシステムの特性評価法の確立と,特性に基づく適切な撮像プロトコルの選定,適切なプロトコルにより計測された硬さ情報に基づく疾患データベースの構築を目的とする. 本年度は,昨年度開発したMRI装置を用いたエラストグラフィシステムと超音波診断装置を用いたエラストグラフィシステムの両方で測定可能なファントムの改良を進めた.具体的には,肝臓を模擬した弾性と粘性を有するファントムの他に,弾性に対する粘性の比(tanδ=損失弾性率/貯蔵弾性率)が大きいファントムと小さいファントムの開発を進めた.これは,MRI装置を用いたエラストグラフィシステムと超音波診断装置を用いたエラストグラフィシステムとの測定値の違いがtanδと関係することが予想されており,それを定量的に評価可能とするためである. 物理的測定装置であるレオメータによる測定をとおして,複数のtanδの値となるファントムを開発できたことを確認している.また,超音波診断装置を用いたエラストグラフィシステムと同程度の周波数で測定可能なコンパクトMRIを用いたエラストグラフィシステムの開発を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大により,計画していた病院施設を訪問しての実験や国際会議での議論ができなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
(1)粘弾性の異なるファントムの複数施設測定 昨年度開発した粘弾性の異なるファントムを複数の施設で測定する. (2)標準化の推進 北米放射線学会のRSNA QIBAや日本放射線医学会や日本磁気共鳴医学会のJapan QIBAと連携した標準化の推進や,MREシステム開発期間や企業との情報交流や共同実験を進める.
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[Book] MRI応用自在2021
Author(s)
高原 太郎、堀 正明、本杉 宇太郎、吉満研吾他
Total Pages
532
Publisher
メジカルビュー社
ISBN
4758321027
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