2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H02173
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Research Institution | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
Principal Investigator |
山田 真希子 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学領域, グループリーダー(定常) (50557444)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知神経科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、前向き思考を定量化するための課題開発を行った。具体的には、20歳から80歳の約330名の被験者を対象に、楽観的予測力を測定するための尺度を、因子分析および項目反応理論を用いて作成した。介入等による楽観的予測力の変化の測定を想定し,3つの水平尺度の作成を試みた。調査の内容は,未来予測課題,ベック絶望感尺度 (BHS),BDI -I I ベック抑うつ質問票等であった。未来予測課題では6 0 個ずつのポジティブな出来事・ネガティブな出来事 について,この先1 ヶ月に起こりそうかを4件法で尋ねた。未来予測課題の因子分析の結果を踏まえ,ポジティブな出来事とネガティブな出来事に分けて適切な項目を選定し,項目 反応理論によって困難度および識別力を推定した。推定したポジティブな出来事の予測値からネガティブな出来事の予測値 を引いた値(楽観的予測力)とBHSとの相関がr = -.64(p < .001),BDI-IIとの相関がr = -.47(p < .001)であり,尺度の妥当性が示された。さらに, 13項目からなる困難度と識別力が同程度の3つの水平尺度を作成することに成功した。 次に、歩行姿勢と前向き思考の関連性を明らかにするための実験を前年度に引き続き継続実施した。具体的には、健常者を対象に、トレッドミル歩行中の歩様をモーションキャプチャーを用いて定量化した。歩行前後の未来予測課題を用いた楽観的予測力を測定し、楽観的予測力に関わる歩様パターンの特徴を抽出することに成功した。さらに、姿勢を変化させることで、認知機能と脳波による脳活動に変化が生じるかどうか検証した。結果、姿勢の制御によって、前頭葉のα波が右優位にシフトし、楽観的未来予測力が増大することが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)