2017 Fiscal Year Annual Research Report
代謝・マイオカイン・腸バリアに着目した骨格筋と腸の臓器相関に関する体力科学的研究
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17H02176
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
青井 渉 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (60405272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00305575)
佐久間 邦弘 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (60291176)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 骨格筋 / エネルギー代謝 / マイオカイン / 腸バリア / 腸内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋は多くのエネルギーを消費する代謝臓器であり、運動能力を支持するとともに体脂肪量、血糖値を制御する重要な役割を果たす。また、生理活性物質マイオカインを分泌する分泌臓器としての役割を有し、全身の臓器を制御することがわかってきた。一方、腸内における細菌の働きや免疫制御機構が解明されはじめ、生体最前線においてバリア機能を果たす腸が、管腔内から血液中への物質透過を制御することで全身に影響を及ぼすことが明らかになってきた。本研究は、骨格筋における代謝・分泌機能と腸における細菌叢・バリア機能の相互作用について検討することを目的とする。複数のLeaky gutモデルマウスを作成し、腸バリア機能の低下が骨格筋のエネルギー代謝能に及ぼす影響について検討した。その結果、バリア機能の低下したマウスでは、血中インスリン濃度の上昇、骨格筋のインスリンシグナル伝達系の低下がみられ、インスリン感受性を減弱させることを観察した。バリア機能低下マウスでは、走運動時におけるグリコーゲン利用が促進され、運動時の筋代謝能を損なう可能性が示唆された。また、走運動トレーニングを負荷したマウス(ドナーマウス)から採取した便から腸内細菌叢のメタゲノム解析を行い、菌叢プロファイルの結果を得た。さらに、ドナーから得た便を投与したマウス(レシピエントマウス)の便の腸内細菌叢を測定し、複数の特徴的な細菌が便の移植により定着することを観察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
腸バリア機能の低下が骨格筋代謝を減弱させることを観察した。しかし、どのような機序を介しているのかについては不明であり、血液中の制御因子について検討する必要がある。また便移植試験では、ドナーマウスの腸内細菌叢がレシピエントマウスに伝播することを明らかにすることができた。今後、レシピエントマウスの代謝能にどのような影響を及ぼすか検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
Leaky gutモデルマウスにおいて、腸バリア機能の低下が骨格筋代謝能を低下させるメカニズムについて明らかにする。また、骨格筋代謝能の減弱したマウスの腸バリア機能についても評価し、腸内環境に及ぼすマイオカインの効果についても検討していく。さらに、トレーニングを行ったドナーマウスの便を移植したレシピエントマウスの臓器重量、血中・骨格筋における代謝関連指標を測定し、安静ドナーマウスの便を移植したレシピエントマウスと比較する計画である。
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[Journal Article] .Effect of downhill walking on next-day muscle damage and glucose metabolism in healthy young subjects2019
Author(s)
Nakayama, A., Aoi, W., Takami, M., Hirano, N., Ogaya, Y., Wada, S., Higashi, A.
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Journal Title
J. Physiol. Sci.
Volume: 69
Pages: 31-38
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] IL6 and LIF mRNA expression in skeletal muscle is regulated by AMPK and the transcription factors NFYC, ZBTB14 and SP12018
Author(s)
Nylén, C., Aoi, W., Abdelmoez, A.M., Lassiter, D.G., Lundell, L.S., Wallberg-Henriksson, H., Näslund, E., Pillon, N.J., and Krook, A.
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Journal Title
Am. J. Physiol. Endcrinol. Metab.
Volume: 315
Pages: E995-E1004
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Secreted protein acidic and rich in cysteine functions in colitis via IL17A regulation in mucosal CD4+ T cells2018
Author(s)
Tanaka, M., Takagi, T., Naito, Y., Uchiyama, K., Hotta, Y., Toyokawa, Y., Ushiroda, C., Hirai, Y., Aoi, W., Higashimura, Y., Mizushima, K., Okayama, T., Katada, K., Kamada, K., Ishikawa, T., Handa, O., Itoh, Y
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Journal Title
J. Gastroenterol. Hepatol.
Volume: 33
Pages: 671-680
DOI
Peer Reviewed
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