2020 Fiscal Year Annual Research Report
ライフスタイルに発症起因する難治性肺疾患の征圧基盤:肺投与型DDSがその扉を開く
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17H02178
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Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
丁野 純男 北海道科学大学, 薬学部, 教授 (90347790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸上 紘平 北海道科学大学, 薬学部, 准教授 (20582357)
板垣 史郎 札幌医科大学, その他部局等, 准教授 (00360925)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 薬物服用習慣 / 肺投与型DDS / 肺線維症 / ニンテダニブ / 可溶化 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺線維症治療薬であるニンテダニブは、肺線維芽細胞のチロシンキナーゼ受容体を阻害することで抗線維化作用を示す。本研究では、ニンテダニブとヒドロキシプロピル-γ-シクロデキストリン(HP-γ-CyD)の複合体を調製し、肺線維症モデルマウスに肺投与した際の肺内動態および治療効果を評価した。20 mM HP-γ-CyD溶液にニンテダニブを1 mg/mLとなるよう加え、25℃で24時間撹拌することで複合体を調製した。ブレオマイシン誘発性肺線維症モデルマウスにニンテダニブ-HP-γ-CyD複合体を肺投与(0.625 mg/kg)したところ、ニンテダニブの肺中濃度は、水溶液を経口投与(60 mg/kg)した場合よりも高い値で推移した。一方、血漿中濃度は複合体を肺投与した場合の方が低い値で推移した。また、ニンテダニブ-HP-γ-CyD複合体を繰り返し肺投与した後の肺中ヒドロキシプロリン量は、コントロール群と比較して有意に低下した。以上の結果は、ニンテダニブ-HP-γ-CyD複合体の肺投与は、高い肺線維症治療効果を示すと共に、全身性副作用を回避できる可能性を示唆している。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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