2019 Fiscal Year Annual Research Report
大規模データ処理による網羅的データを用いた言語発達機構の解明とその応用
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17H02190
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
南 泰浩 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (70396208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 哲生 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 協創情報研究部, 上席特別研究員 (30418545)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 幼児語彙 / 地域差 / 乳児院 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで,幼児の語彙発達における変遷及び個人差を明らかにするための新たな指標を提案してきた.これを用いて京都地区の幼児の語彙数を個人ごとに観察した結果,この指標は発話語彙数に強く影響されることが分かった.しかし,一般に,語彙は地域の影響を大きく受ける.このため,この結果は,地域の影響を大きく受けていることが否定できない.そこで,本研究では先行研究で用いられたデータとは異なる地域で収集した語彙データを用いて,各単語の発話日齢を比較し,その相関を調べることで幼児の語彙発達への地域差の影響を検討した,この結果,東京と京都間の全体の相関係数とそれぞれの地域の男女の相関係数を比較すると,相関係数に大差はないことがわかった.したがって地域間には強い相関があり,地域の差はほとんどないと考えられる.また,カテゴリごとの相関は基本項目の方がマニアックな語より強かった.このことから地域の差はマニアックな語により強く表れる可能性が示唆された.さらに,主成分分析を行って,優位語上位10個を調べた結果,養育環境の差に関する情報が得られることが確認できた 以上に加え,本研究では一般家庭児と乳児院入所児の語彙発達データを比較し,施設での養育環境が語彙発達にどの程度影響を及ぼすのかについて分析も行った.さらに,施設入所前の虐待の有無が幼児の語彙発達データに及ぼす影響も検討した.語彙発達データは日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙を用いて収集し,得られたデータを語彙数,単語獲得順序,品詞カテゴリの観点から分析した.その結果,虐待を受けた幼児は語彙数に関して多少の遅れがあるが,語彙獲得順序は一般家庭児と差がほぼないことが示された.品詞カテゴリの分析では,乳児院入所児は人々に関する語の獲得に多少遅れが見られるが,動詞に関しては一般家庭児よりも早期に獲得することが示された.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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