2018 Fiscal Year Annual Research Report
栄養等の発生発達期環境整備に向けた環境-遺伝子-エピゲノム-形質連関の包括的解析
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17H02198
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
瀧本 秀美 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 栄養疫学・食育研究部, 部長 (50270690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡光 基子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (20285448)
佐藤 憲子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (70280956)
宮坂 尚幸 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (70313252)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 妊娠 / 栄養 / 環境因子 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
大学病院での出生コホートにおいて,194名の妊婦をリクルートし116名から同意を得てフォローアップを行った。3日間の栄養摂取状況調査は同意取得後に実施し,83名について分析を完了した。1日の平均エネルギー摂取量は1884±710kcal であり,「日本人の食事摂取基準(2015年版)」における30~49歳妊婦(妊娠中期・身体活動レベル2)の推定エネルギー必要量2250 kcalより少なかった。たんぱく質エネルギー比率は15.0±2.0%、脂肪エネルギー比率は29.9±4.6%であった。ミネラルの摂取量で不足が懸念されたのはカルシウムと鉄で、それぞれの平均摂取量は537.0±257.6mgと7.4±3.2mg/日であり、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」における推奨量である650mgと9.0mg(妊娠初期)を下回った者がいずれも77.1%と過半数を占めた。妊娠初期,妊娠後期および産後1か月時にうつ(エジンバラうつ病質問調査票(EPDS),うつ病自己評価尺度(CES-D)),妊娠初期に母親の小児期の逆境的体験(ACE)に関する質問紙調査を実施した。現在,妊娠初期からの母親のうつの実態やその胎児および新生児への影響について分析を進めている。 妊娠が進行するにつれて、母親の体内環境が変化する。脂質代謝に関連する遺伝子に着目し、妊娠経過に伴う肥満形質変化と末梢血DNAメチル化状態の関係を調べた。その結果、妊娠中期ではDNAメチル化レベルがBMIや血中脂質レベルと関連していたが、後期になると、その関係性は続かないことを見出した。妊娠中には血中の白血球の種類も変化する。妊娠中の肥満関連遺伝子のDNAメチル化レベルは代謝だけでなく白血球の変化が大きく影響を及ぼすことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
食事調査のためのアプリ開発を目指しているが、昨年度十分行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、アプリ開発のための環境を整備したいと考えている。また、収集したデータのクリーニング及び確認、そして論文化をさらに進める予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Associations between maternal mental health, nutrition, and neonatal outcomes in Japanese birth cohort2018
Author(s)
Motoko Okamitsu, Hidemi Takimoto, Noriko Sato, Satoshi Yago, Chihiro Imai, Tay Zar Kyaw, Nay Chi Htun, Tomoko Aoyama, Ayako Fudono, Naoyuki Miyasaka
Organizer
16th WAIMH World Congress
Int'l Joint Research