2020 Fiscal Year Annual Research Report
各種疾病治療を目指した電位依存性ナトリウムチャネルサブタイプ選択的阻害剤の探索
Project/Area Number |
17H02199
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
此木 敬一 東北大学, 農学研究科, 准教授 (40292825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 將文 東北大学, 農学研究科, 助教 (00584848)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 電位依存性ナトリウムチャネル / サブタイプ選択性 / 電気生理実験 / クロイソカイメン |
Outline of Annual Research Achievements |
[目的]「慢性疼痛」は「不整脈」や「癲癇」とともに、興奮性細胞に発現する電位依存性ナトリウムチャネル(Nav)に一部の原因が見出されている。9つのサブタイプからなるNav1型であるが、臓器毎に特定のサブタイプが単独で発現するわけではない。Nav1型は重要な創薬標的であるが、各種疾患に処方される治療薬はサブタイプ選択性に乏しく、必然的に副作用を伴う。本研究では、より優れた治療薬候補の提供を目的として、テトロドトキシン(TTX)、サキシトキシン(STX)の誘導体、軟体動物のクロイソカイメンよりサブタイプ指向性を有するNav1 型阻害剤の探索を行う。 [成果]1)クロイソカイメン抽出物より分配抽出操作、クロマトグラフィー、逆相HPLCを経てNav阻害剤を単離し、アラキドン酸を得た。査読つき原著論文として投稿し、現在、再投稿を準備中である。 2. 昨年、物質量の確保が困難で、Nav結合性が調べられていなかった4-epiTTX、11-oxoTTXなどのTTX類縁体のNav阻害活性を調査し、入手可能な天然・非天然のTTX類縁体・誘導体のNav阻害活性の測定を完了した。これらの成果を現在、査読つき原著論文を投稿中である。 3. 非天然型/合成STX誘導体のNav結合性を評価した。顕著なサブタイプ選択性を示す化合物は見出されなかったが、Nav1.5に対して高結合性を示す化合物が見出された。TTXやSTXが示さない性質であり、今後も構造活性相関研究を継続する。 4. サブタイプ選択的Nav阻害剤の創成を目指して、核酸アプタマーのスクリーニングを実施した。40残基のランダム配列を含むDNAライブラリーより、TTXと競合結合するアプタマーのスクリーニングをCell-Selex法にて実施したが、未だNav結合性アプタマーは得られていない。今後、リコンビナントNavに対するRNAアプタマー探索を行う。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] マイトトキシンの標的分子探索2021
Author(s)
此木敬一, 松本 健, 木下祥尚, 角替俊輔, 後藤萌香, 吉尾柊太郎, 田端滉樹, 長 由扶子, 八代田陽子, Katherine Chan, Amy Hin Yan Tong, Kamaldeep Kaur Aulakh, Andrea Habsid, 山下まり, 松森信明, Jason Moffat, Charles Boone, 吉田 稔, 村田道雄
Organizer
新学術領域研究(研究領域提案型)「化学コミュニケーションのフロンティア」第8回公開シンポジウム
Invited
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