2017 Fiscal Year Annual Research Report
線条体の回路特異的アストロサイトーニューロン連関の役割
Project/Area Number |
17H02216
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
田中 光一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80171750)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アストロサイト / 線条体 / 直接路 / 間接路 |
Outline of Annual Research Achievements |
アストロサイトは、脳の情報処理にとって神経細胞に勝るとも劣らない重要な細胞であることが認識されてきた。さらに、脳部位により形態・細胞内カルシウム緩衝能力・pH感受性など異なった特徴を持つサブタイプに分かれることが知られている。しかし、神経細胞に比べアストロサイトの多様性がどのように脳高次機能に関与するかは不明である。本研究では、大脳基底核に着目し、最新の光遺伝学と遺伝子改変技術を駆使し、直接路と連関するアストロサイト及び間接路と連関するアストロサイトの形態学的・分子生物学的違いやそれらの活性化が運動機能に及ぼす影響を個体レベルで明らかにする。本研究により、アストロサイトの異常が示唆されているハンチントン病・アルツハイマー病・うつ病などの病態解明及び新規治療薬の開発に貢献できる。本年度は、グリア型グルタミン酸輸送体 GLT1遺伝子のpolyAシグナルの下流にloxP-STOP-loxp-GFP-L10(loxP-STOP-loxPカセットの下流にGFP-L10のcDNAを挿入したベクター)をノックインしたマウス(GLT1-LSL-GFP-L10マウス)を作成し、Fos-CreERT2マウス(c-fos遺伝子座にCreERT2酵素をノックインしたマウス)と交配し、レポーターマウスを作成した。また、D2R-tTAマウス(D2R遺伝子座にtTAをノックインしたマウス)を作成した。現在、D1R-tTAマウス(D1R遺伝子座にtTAをノックインしたマウス;理研バンクから入手)あるいはD2R-tTAマウスを上記アストロサイトレポーターマウスと交配している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究に必要な、2種類のマウス(GLT1-LSL-GFP-L10マウスとD2R-tTAマウス)の作成の成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
D1R-AsおよびD2R-As特異的マーカー遺伝子の妥当性の検証 昨年度に同定したD1R-As特異的マーカー遺伝子(D1R-AsM)とD2R-As特異的マーカー遺伝子(D2R-AsM)に蛍光Ca2+センサーGCaMP7をノックインしたマウスを作成する(D1R-AsM-GCaM7とD2R-AsM-GCaMP7マウス)。作成したD1R-AsM-GCaMP7マウス・D2R-AsM-GCaMP7マウスをD1R-tTAマウス・D2R-tTAマウスと交配し、D1R-tTA/D1R-AsM-GCaMP7, D2R-tTA/D2R-AsM-GCaMP7,D2R-tTA/D1R-AsM-GCaMP7, D1R-tTA/D2R-AsM-GCaMP7マウスを作成する。上記4系統のマウスの線条体にAAV9-TRE-ChR2-mCherryを注入し、急性スライス標本を作成する。大脳基底核の直接路・間接路に関与するニューロンを光刺激により選択的に活性化し、それに連関してD1R-As・D2RAsのアストロサイト内Ca2+濃度が上昇するかを解析し、D1R-Asお よびD2R-As特異的マーカー遺伝子の妥当性を検証する。
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Research Products
(6 results)