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2017 Fiscal Year Annual Research Report

A Comparative Study on Rural Development through Tourism in the Areas of Globally Important Agricultural Heritage System (GIAHS) in Japan

Research Project

Project/Area Number 17H02255
Research InstitutionRitsumeikan Asia Pacific University

Principal Investigator

四本 幸夫  立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (50449534)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) VAFADARI Kazem  立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 准教授 (70628049)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords世界農業遺産 / 世界文化遺産 / 農村開発 / 観光 / 保全計画 / 選定プロセス / 行動計画 / 社会学
Outline of Annual Research Achievements

初年度にあたる平成29年度は世界農業遺産と世界遺産の相違を明らかにすることが研究目的の1つであった。この比較研究では、以下のことが明らかになった。認定地域の住民への影響に焦点を当てると、世界文化遺産における過去の価値への尊重は、現在の住民の生計とは必ずしもむすびつかないことがある。しかし、世界農業遺産では、土地利用システムと景観を持続可能な発展のためのコミュニティのニーズと志向に結び付けることが求められる。つまり、それらはコミュニティを何世代も持続させてきた現在の住民の生活に直結することが求められている。世界文化遺産と世界農業遺産の選定は、基準を設定し管理計画を求める点で同様のメカニズムを示している。しかし、認定の内容は、異なる側面が強調され、管理計画に必要なコミットメントの程度も違う。世界文化遺産の認定は現地の普遍性を見るが、世界農業遺産の認定は具体的かつ実践的な側面を見る。つまり、地元の人々の福祉を改善することに焦点があたっている。システム維持のための行動計画は、世界農業遺産認定の為の提案書で要求されるものである。これは、世界文化遺産で認定に必要な適切な保護管理スキームと同等のものである。世界農業遺産では、脅威と挑戦の調査と、動的保全の実施方法の広範な説明が提案に含められるべき項目である。世界文化遺産では、保全計画とその実施が厳格に守られている。世界農業遺産では、提案された計画は、世界農業遺産科学諮問委員会と世界農業遺産国際運営委員会によって審査されるが、世界文化遺産と同じ程度の厳密さで実行されるわけではない。また、世界農業遺産では、正式な監視システムは存在しない。このような世界農業遺産と世界文化遺産の違いは、観光で農村開発をするにあたっては、保全計画に厳密に縛られることのない前者のほうが住民の生活に密着した開発の可能性が残されていると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

1.2017年度の研究をふまえたこれまでの研究の進捗状況はやや遅れ気味というところである。2.研究計画では、アンケート用紙を作成後、配布、回収を行い、分析するところまでを予定していたが、アンケート作成までにとどまった。アンケートの作成・配布が遅れた理由は、大学の他の業務が重なったからである。3.比較する世界遺産の2か所の選定も予定していたが、まだ、選定は行っていない。現地調査のデータを分析してから考えたい。4.2017年度に行ったのは、文献と二次資料の収集及び分析、アンケート用紙の作成、現地調査(2か所:大分県宇佐市、国東市及び石川県金沢市及び能登半島)での一次資料の収集である。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策は、作成したアンケート用紙を日本の世界農業遺産認定地域にある53の自治体に配布して、データを得て、それを分析することである。これにより、8地域共通の課題とそれぞれの地域特有の課題を明らかにすることと、ベストプラクティスを見出し、その要件を明らかにすることが可能であると考える。また、FAOの世界農業遺産とユネスコ世界遺産との相違を明らかにするという研究目的は、二次資料の分析を行っていて、その結果をまとめることを予定している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)

  • [Presentation] A Comparison of Globally Important Agricultural Heritage System and World Heritage and its Implications for rural development through tourism2017

    • Author(s)
      Yukio Yotsumoto, Kazem Vafadari
    • Organizer
      The 15th Asia Pacific Conference (Ritsumeikan Asia Pacific University, Beppu, Japan)
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Tourism and community building in satoyama landscapes of Japan2017

    • Author(s)
      Kazem Vafadari
    • Organizer
      The 15th Asia Pacific Conference (Ritsumeikan Asia Pacific University, Beppu, Japan)
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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