2020 Fiscal Year Annual Research Report
A Comparative Study on Rural Development through Tourism in the Areas of Globally Important Agricultural Heritage System (GIAHS) in Japan
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17H02255
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Research Institution | Ritsumeikan Asia Pacific University |
Principal Investigator |
四本 幸夫 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (50449534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VAFADARI Kazem 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (70628049)
久保 隆行 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (70730357)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 世界農業遺産 / システム / 世界遺産 / 認知度 / ブランディング |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の研究実施計画では、新たに認定された徳島の「にし阿波の傾斜地農耕システム」の現地調査を予定していたが新型コロナの影響で実施できなかった。その代わり、これまでのデータを分析することに力を入れ、4つの国際会議での発表、3つの査読付き論文を発表することができた。国際会議の発表でのポイントはブランディングである。世界農業遺産は国際的な認証なので、各地域は認定されるとそのブランドを用いて地域の農産物の売り上げを伸ばすことや、ツアーを作って観光客に来てもらう取り組みをおこなっている。静岡ではお茶とわさびの価値を世界農業遺産地域の農作物ということで向上させようとしている。日本の他の世界農業遺産地域も同じような取り組みをしている。しかし、世界農業遺産は世界遺産とは異なり、認知度が低く、まずは知名度を上げるための取り組みが必要になっている。さらに、それぞれの地域には既にブランド化された商品があり、世界農業遺産のブランドは必要ないという商品もある。従って、ブランド化は良いことであると単純に考えるのではなく、地域の実情を考慮したブランド戦略が必要である。発表した3つの論文の中で、研究課題に直接答える論文は、世界農業遺産と世界遺産を比較して、それぞれの認定制度の本質から、それを使った観光による農村振興について考察したものである。世界遺産は建築物やモニュメントなど目に見えるものを扱うのに対して、世界農業遺産はシステムという目に見えないものを扱う。この違いにより、世界遺産は、見物などの日帰りツアーからじっくりと歴史や構造物について学ぶ体験型観光まで幅広くツアーを企画できるが、世界農業遺産は学びや体験を中心としたツアーに限られる。世界農業遺産を用いた観光はこのような特性を理解して行うことが重要であることがわかった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)