2018 Fiscal Year Annual Research Report
Breaking Through Global and Local Boundaries: An Artistic Expression Through the Tradition and Creation of Body Techniques in the Southeast Asian Performing Arts
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17H02301
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
北村 明子 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (40334875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒谷 大輔 江戸川大学, 基礎・教養教育センター, 教授 (40406749)
兼古 昭彦 東京家政大学, 家政学部, 教授 (40626636)
楜沢 順 千葉商科大学, 政策情報学部, 教授 (50337713)
村尾 静二 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 外来研究員 (90452052)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 舞台芸術論 / 身体論 / 芸術人類学 / メディア論 / 舞踊学 |
Outline of Annual Research Achievements |
□H30年度はこれまで考案を重ねてきた舞台創造研究における演出方法論の実践研究を行い、その結果を2018年10月、神奈川県、長野県それぞれでの劇場にて2回に分けて発表し、専門家、一般鑑賞者の方々から多くのフィードバックを得ることができた(北村、兼古、楜沢)。2018年6月インドネシア、バリ島、ギャニャール県テガラランの調査村を訪れ、宗教儀礼の調査を行った。12月にバリ島の調査村を再訪し、宗教儀礼の調査を行った。また、村人を招いて製作中の映像作品の上映会を行った(村尾)。また、H29年度にカンボジアにて実践発表をした劇場演出方法論を改めて精査し、その発展的研究発表として、北米各都市(Japan Society NY、John F. Kennedy Center ワシントン、Stephens Hall Theatre タウソン)にて発表し、カンボジアと日本の国際共同制作舞台創造についての課題や舞踊作品の演出論について多くのフィードバックと高い評価を得た(北村、兼古)。□12月9日に研究分担者らの主催で報告研究会を実施し、世田谷パブリックシアターの会議室にてそれぞれの研究成果報告を発表を行った(荒谷)。□視聴覚資料アーカイブについては、ダンスステージの記録以上の可能性を考察し、映像の可能性をライブステージの制約範囲内で、できる限りの撮影手法と高ビットレートによる記録をリファレンスとした低ビットレートの記録との整合性の実験、低照度でのライティングによるノイズの弊害をできるだけ緩和させるためのカット毎にマニュアルでノイズ除去を行った。定点での撮影を一歩進め、中央定点のマスターショットの他にステージ脇左右に定点カメラ、客席後方左右にスライダーを利用したリグを組み、自由度の高いアングルを産み出す工夫を行い、別途、ステディカムを使用した映像を本番前に撮影した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
国内外共に、劇場や舞台芸術領域のオーガナイザー、公的機関との提携を強く組むことができたため、予想以上の規模における研究成果発表が可能となった。国内では2県、2つの劇場からの提携協力があり、舞台創造におけるフィールドリサーチ研究と実践創作の相互作用、創発効果に大いに興味を持っていただけた点が大きく、リハーサル・実践場所提供やネットワークの広がりなど、様々な助言・協力を得ることができた。また、北米各都市での発表は、Japan Soiety NYの助力により、複数地域にて成果を発表することができ、アジア発信の国際共同製作舞台芸術研究の成果を、国際レベルにて確かめる重要な発展となった。そして、各研究分担者のそれぞれの研究内容と舞台芸術実践研究との繋がりと広がりの多様さが成果として出はじめていることが、本研究の計画以上の進展につながった。
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Strategy for Future Research Activity |
H30年度の実績成果を踏まえ、H31年度は新たな研究リサーチ対象として、中央アジアへのフィールドリサーチを予定している。東南~南~中央アジアにおける儀礼、音楽、舞踊や武術における身体技法や、その土地の現代に脈々と生きるシャーマニズムの現状について、共同体社会、芸術表現などの視点からリサーチを進める。また国内では、去年度の成果のさらなる発展として、舞台創造実践研究を進め、劇場にてその成果を発表し、アーカイブ作成とともに、研究成果を広く流布させるように努める。
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Remarks |
New York Times:"8 Dance Performances to See in N.Y.C. This Weekend"にてプレビュー記載。 神奈川芸術劇場:https://www.kaat.jp/d/crosstransit まつもと市民芸術館: https://www.mpac.jp/event/dance/26103.html
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Research Products
(22 results)