2019 Fiscal Year Annual Research Report
Breaking Through Global and Local Boundaries: An Artistic Expression Through the Tradition and Creation of Body Techniques in the Southeast Asian Performing Arts
Project/Area Number |
17H02301
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
北村 明子 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (40334875)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒谷 大輔 江戸川大学, 基礎・教養教育センター, 教授 (40406749)
兼古 昭彦 東京家政大学, 家政学部, 教授 (40626636)
楜沢 順 千葉商科大学, 政策情報学部, 教授 (50337713)
村尾 静二 清泉女学院大学, 人間学部, 講師 (90452052)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 舞台芸術論 / 身体論 / 芸術人類学 / メディア論 / 舞踊学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年◇5-6月、カザフスタンをはじめとする中央アジアの伝統音楽や叙事詩と芸能について国内リサーチ実施。6月7日、専門家を招聘し、リサーチ研究会実施。◇7-11月長野県の伝統芸能のリサーチを開始し、神楽舞をはじめとする身体技法を伝承する現在と、儀礼全体と共同体の生活について、インタビューや調査を通して共同体社会、芸術表現などの視点から考察を進めた。◇7月研究分担者、招聘研究者らと研究報告会実施。◇アイルランドへの調査渡航を実施。◇8-12月、インドネシア、バリにて宗教と芸能に関する調査、博物館・美術館調査、資料収集、モンゴル、ウランバートル近郊の草原にて遊牧民の生活に関する調査を実施。◇8-9月アイルランドの口頭伝承の歌、伝統舞踊についてのフィールド調査。◇10月、これまでの研究内容を踏まえ、インド、カンボジア、インドネシアとの国際共同制作の舞台作品のを発表。2020年◇2月研究の成果を踏まえた舞台創作実践研究デモンストレーション発表実施。◇3月、舞台作品の写真・映像記録をアーカイブ化し、その作品を踏まえた内容を論文化した。◇視聴覚資料アーカイブ撮影と編集:10bit YUV4:2:2のクオリティで記録を実施。BlackMagicDesignのPocket Cinema Camera 4Kを導入し、12bit RAWでの動画記録を行い、撮影データのクオリティは10bitより更に次元の異なる発色の編集が行えることが明確化した。基本編集は従来の手法であるLOGによる10bitと8bitの映像ファイルを、独自のLUTdataによるCollar Gradingをほどこし、トーンだけでなく光のコントラスト、光の拡散等の光学的なシミュレーションを加えながら構成を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまで海外調査に重点を置いてきた本研究であるが、2019年度は長野県の遠山郷霜月祭保存会との多大なる協力により、国内における儀礼のリサーチを充実させることができた。ワークショップとデモンストレーションの実施により、儀礼のプロセスや伝承の現在、共同体の生活文化の様相を深く知ることができ、さらに、保存や未来の存続についても異なる年齢層による思考の違いにも触れることができた。 中央アジアのリサーチについては、まずは対象地域を限定し、遊牧生活と芸能といった視点からそれぞれの専門家からの知識を得、現地でのリサーチを行うことができた。しかし、フィールドワーク期の選定からスケジュール調整が思うようにいかず、研究分担者によるモンゴル都市部のフィールドリサーチと、研究代表者の国内文献調査、情報収集のみに止まるため、さらなる対象地域を精査して今後の課題の明確化を進め、調査を進めていきたい。ケルト文化の調査についてはアイルランド現地での研究者、劇場関係者、大学関係者ら多数の協力を得ることができ、予想以上にスムーズに行うことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2019年度の実績成果を踏まえ、国内にて中央アジアにおけるシャーマニズムと生活文化、儀礼、歌唱、舞踊などを引き続きリサーチを実施し、日本国内や、東南、南アジアにおけるそれらと比較研究を進め、専門家を招聘した研究会やオープンレクチャーイベントを実施予定である。また昨年度に引き続き、国内における伝統芸能や儀礼、神楽について、別地域におけるリサーチを行う。2020年5月には中央アジアのフィールドワークを実施する予定であったが、コロナの影響により渡航が困難であるため、2021年2月以降、または翌年度への計画変更を予定している。様々な渡航が困難となる年度であるが、国内でのフィールドワークや研究会、レクチャー、デモンストレーションイベントを充実させることで、来年度のフィールドワークの準備に当てていきたい。
|
Remarks |
エンタメ特化型情報メディア: https://spice.eplus.jp/articles/258707、ダンスマガジン 2020年世田谷パブリックシアター:北村明子Cross Transit project 『梁塵の歌』、https://setagaya-pt.jp/performances/ryoujinnouta201910.html
|