2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of Languages and Linguistic Change in Middle-Mekong Region
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17H02335
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
林 範彦 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (40453146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 善久 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (10291303)
加藤 昌彦 慶應義塾大学, 言語文化研究所(三田), 教授 (30290927)
Badenoch Nathan 京都大学, 国際戦略本部, 特定准教授 (50599884)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | メコン川 / 東南アジア大陸部 / チベット・ビルマ諸語 / ミャオ・ヤオ諸語 / モン・クメール諸語 / タイ・カダイ諸語 / 言語変化 / 言語類型論 |
Outline of Annual Research Achievements |
代表者・林は2019年の9月および12月の2回、タイ東北部のナコンパノム県に分布するセーク語の現地調査を行い、補充文例の収集を行った。このほか研究分担者の加藤・田口が現地調査を行い、ミャンマー・中国などでの補充文例・語彙の収集に当たった。 また2019年5月には研究分担者の加藤の所属する慶應義塾大学言語文化研究所にて、本研究プロジェクトの研究集会を行った。研究協力者のJames Chamberlain氏をラオスから招聘し、研究報告を得るとともに、プロジェクト外からの参加も得て、非常に充実した内容の交流が行えた。これに続き、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所主催のSoutheast Asian Linguistics Societyにて、代表者・林、分担者・田口が研究発表を行った。これにChamberlain氏も参加し、国内外の東南アジア言語学研究者との充実した研究交流が行えた。林はセーク語の動物語彙の記述について、田口は中国貴州省のLan Hmyo語の文法記述についての発表を行った。 また同年冬には、本研究プロジェクトの論集としてTopics in Middle Mekong Linguisticsを神戸市外国語大学研究年報として発刊することができた。これには研究代表者・林、分担者・加藤、田口、Badenochほか、研究協力者のChamberlain氏、倉部慶太氏、大阪大学大学院生の平野綾香氏の論文を収録できた。メコン川中流域の動物語彙の記述および比較研究と、音韻記述や文法の問題などを幅広く扱うことできたことは最大の成果といえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度までの調査結果などについては2019年5月のSoutheast Asian Linguistics Societyの年次大会で研究発表を行ったほか、慶應義塾大学で内的な研究会も行い、研究者間での活発な交流を行えている。また現地調査についてはタイ・ミャンマー・ラオス・中国での情報収集も順調に進められた。2020年にはこれまでの成果を踏まえて、神戸市外国語大学の研究年報においてTopics in Middle Mekong Linguisticsとして論集を出版することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで同様に現地調査を含めてデータ収集を行うとともに、研究協力者のNathan Badenoch, James Chamberlainの両氏から提案された動物語彙に関する語彙の記述をテーマの一つに選んで集中的に記述分析を行う。研究分担者・田口、加藤の両名は引き続き文法分析を中心に展開する。ただし、2020年3月から始まったこの新型肺炎の状況次第によっては方針の変更も十分に考えなければならない。
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Research Products
(16 results)