2020 Fiscal Year Annual Research Report
アイヌ語現地調査資料の整理・分析および研究者アーカイブズの構築
Project/Area Number |
17H02336
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Research Institution | Sapporo Gakuin University |
Principal Investigator |
奥田 統己 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (60224151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 裕 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (50172276)
山越 康裕 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (70453248)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アイヌ語 / フィールド言語学 / アーカイブズ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究計画にそい、A東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所が所蔵するアイヌ語現地調査の音声・映像資料の、内容確認とディジタル化を進めた。映像資料のディジタル化は昨年度までにほぼ完了したので、今年度は音声資料のディジタル化を中心に進め、おおむね順調に実施した。Bそれらの資料の一部について文字化・日本語訳を行った(G参照)。Cノート・カード・草稿類の内容確認を進め、昨年度までに引き続いて資料のディジタル画像化を行い、とくに劣化の始まっているノート類についてほぼディジタル化による保存措置を完了した。D音声・映像資料と文書資料類、既刊の業績などとの関連性の分析を進めた。E話者の遺族と連絡を取り、資料の公開許諾の手続きを進めた。F東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同利用共同研究課題「アイヌ語現地調査資料のアーカイブズ構築にかんする学際的研究」に協力し、とくに記録された調査データの内容と意義について、音声資料と文書資料との関連づけについて、音声資料の公開の目的と方法について、およびオンライン画像・テキストデータベースの標準化について、検討を行った。また継続するテーマに基づいて次年度以降の共同研究課題に応募し採択された。G同研究所情報資源利用研究センターのWWWサービス上で「アイヌ語音声資料の文字化テキスト対応づけと公開」としてAとBの作業の成果の一部約137分ぶん(「uwepeker ウウェペケレ 民話19/20/21/22/23」「menokoyukar メノコユカラ 神謡7」を公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の計画にそってそれぞれの作業が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は本プロジェクトの最終年度にあたるので、引き続き当初の研究計画にそって作業を進めながら、成果の取りまとめと公開についての具体的な見通しを立てる。その際は今年度から第2期が始まった東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の共同利用・共同研究課題「アイヌ語現地調査資料のアーカイブズ構築にかんする学際的研究(2)」との連携を図る。
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