2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Computerized Dynamic Assessment System for Japanese Pronunciation
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17H02361
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
畑佐 由紀子 広島大学, 教育学研究科, 教授 (40457271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ホドシチェク ボル 大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 准教授 (10748768)
渡部 倫子 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (30379870)
高橋 恵利子 目白大学, 外国語学部, 准教授 (30710868)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 音声教育 / 日本語教育 / 外国語教育 / eラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は一対比較法を用いて発音テストの試行した。その結果、一対比較法では、学習者の発話に対する適切な診断ができないことが分かった。そこで2018年度は、欧米で採用されている、Comprehensibility, Foreign Accentedness, Intelligilibity の3つの観点をもとにした評価システムの構築を目指した。 2018年度に作成したテストでは、評価の対象項目を、音声、リズム、文末イントネーションに分けて、刺激を作成した。生成テストでは、これらの要素を刺激に取り交ぜ、間違えた個所が生成の問題を反映するようにした。また、知覚問題では、これらのそれぞれの特徴について、間違えやすい錯乱枝を作成し、どの錯乱枝を選んだかによって、学習者の知覚の問題がわかるようにした。中国語を母語とする日本語学習者と英語を母語とする日本語学習者に試行し、データを統計的に分析した。その結果、生成課題については、おおむね期待通りの成績であった。また音素とイントネーションについても期待通りの成績が得られた。しかし、アクセントの知覚課題は易しすぎる傾向が見られた。しかし、知覚問題は音声に集中させるため、現実の聞き取り場面を反映できた以内という問題も明らかになった。これらの結果について、2018年度は国内での学会発表と国際大会での学会発表を行ったほか、論文1本を発表した。 さらに2018年度は発音練習問題を作成した。従来のリピート課題ではなく、より学習者が楽しんで音声に取り組めるようゲーム形式やクイズ形式のものを作成している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アクセントの知覚問題が想定したよりもやさしかったため、これを修正するのに時間を要している。また、より現実的なリスニング環境で音声に注意をしなければならない環境をテストに取り入れるため、会話形式のテスト問題を作成している。この事前調査を3月から始め、現在データの解析中である。そのため、知覚テストの完成が遅れている。 また、発音診断については、想定していない間違いが散見されるため、フィードバックの仕方について、さらに検討が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
新しいテスト問題は中国語母語話者と英語母語話者に試行し、現在分析を進めている。この分析結果については、2019年度の国内学会と2020年度の応用言語学の世界大会に向けて投稿するとともに、論文の執筆をする。 2019年5月からは、より多様な学習者に対応できるか検討するため、中国語と英語以外の学習者のデータを現在収集している。7月までに、項目分析を行い、テスト項目の精度を上げ、9月から10月にかけて本実験を行う予定である。 また、2019年度は、発音生成のフィードバックの方法と再検討し、印象評価と突き合わせる。 最後に、音声練習モジュールについては、2019年度中にほぼ完成させ、2020年度中にアプリにできるようにする。
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Research Products
(5 results)