2019 Fiscal Year Annual Research Report
Social transformation and Violence of the people
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17H02391
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
須田 努 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (70468841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜皮 瑞樹 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 准教授 (00454124)
高江洲 昌哉 神奈川大学, 外国語学部, 非常勤講師 (10449366)
伊藤 俊介 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (10737878)
宮間 純一 中央大学, 文学部, 准教授 (10781867)
武内 房司 学習院大学, 文学部, 教授 (30179618)
加藤 圭木 一橋大学, 大学院社会学研究科, 准教授 (40732368)
趙 景達 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70188499)
大峰 真理 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70323384)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 民衆暴力 / 戦争記憶 / 社会変容 / 北アイルランド紛争 / 成田闘争 / フランス革命 / 宗教対立 / 幕末維新 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者・分担研究者はそれぞれ独自に史料調査、文献収集を行った。また、研究フィールドをイギリス・アイルランド、さらに時期を日本現代史にも拡大した。 1 共同調査(1)7月28日から29日 山形県 庄内地域資料調査。須田努・檜皮瑞樹・伊藤俊介・中嶋久人(協力者)・杉田守康(協力者)。三方領地替え反対一揆に関する資料調査を実行した。①山形県鶴岡市到道博物館学芸員・菅原氏から三方領地替反対一揆関係地域に関するレクチャー受ける。史料『夢の浮き橋』を調査。②山形県鶴岡市藤沢周平記念館で資料調査。③山形県酒田市本間家旧本宅で資料調査。④山形県飽海郡遊佐町玉龍寺周辺巡見調査。⑤山形県鶴岡市六所神社周辺巡見踏査。(2)8月24日から25日 民衆思想研究会カンファレンス参加、平塚地域資料調査・巡見踏査。須田努・檜皮瑞樹・伊藤俊介・中臺希実。①カンファレンス参加。②神奈川県大磯町澤田美喜記念館資料調査。④平塚市真土事件関係地調査。 (3)8月31日~9月9日 イギリス・北アイルランド 資料調査・巡見踏査。須田努・檜皮瑞樹・伊藤俊介・高江洲昌哉・宮間純一・中嶋久人・崎山直樹。①トラファルガー広場巡見踏査。②大英博物館・大英図書館資料調査。③帝国戦争博物館資料調査。④ベルファスト、シャンキル・ロード周辺巡見踏査。⑤ロンドン・デリー、血の日曜日事件発生場所巡見踏査。フリーデリー博物館展示資料調査。 2 合同カンファレンス(1)4月25日:宮間純一(分担者)報告 「周防大島における四境戦争の記憶」(2)8月3日:崎山直樹(協力者)報告 「暴力と障壁の来歴」(3)11月22日:中嶋久人(協力者)報告 「戦争の記憶と民衆暴力、そしてブレグジット」(4)3月予定の年度総括はコロナ禍のため中止、メールによる成果報告となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メンバー各人の史料調査・文献収集は順調に進んでいる。共同での史料調査等にも実績を上げている。また、定期的にカンファレンスを実施したことにより、各自の個別テーマに関して、共同研究内部での理解が深まっている。 2019年度は、フィールドをイギリス・北アイルランドまで拡大し、20世紀における北アイルランド紛争の様相を分析することを共同研究に加えた。ロンドンデリーにおけるカトリック住民虐殺の問題、ベルファストでのカトリック・プロテスタントの住民対立と相互のテロ行為など、を現代の視点から分析することになる。アイルランド近・現代史専門家の崎山直樹氏(千葉大学)を研究者に得た。 さらに、研究対象時期も増やし、二〇世紀から二一世紀の日本、とくに成田闘争の問題を加味することとした。新左翼運動が参入することによって成田闘争の様相は変容していく。これを民衆暴力の視点から解明する。日本近現代民衆史を専門とする中嶋久人氏(小金井市史専門委員)を協力者とした。 2019年度の合同カンファレンスでは、新に加えた上記2点の視点からの報告が中心となった。また、代表者・分担者ともに「社会変容と民衆暴力」のテーマに関連する研究実績を講演・論文等のかたちで発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、分担研究者に崎山直樹(近代アイルランド史・千葉大学専任講師)・中嶋久人(日本近現代史・小金井市史編纂委員)両氏を迎えることにする。これにより、研究領域を北アイルランド近代史、日本現代史にまで拡大することが可能となる。2020年度は、最終年度となるため、海外からの研究者を招聘してのシンポジウムを予定していたが、新型コロナウイルスのパンデミック状況は継続しており、予定していたシンポジウムはキャンセルせざるをえない。そこで、共同研究メンバーの史料調査の徹底と、国内でのカンファレンスを充実させ、共同研究メンバーによる研究成果の共有をはかっていきたい。
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Research Products
(11 results)