2019 Fiscal Year Annual Research Report
Early state formation in the Indochina peninsula: an approach from the Tra Kieu site in Vietnam.
Project/Area Number |
17H02413
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
山形 眞理子 岡山理科大学, 経営学部, 教授 (90409582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 朋美 奈良県立橿原考古学研究所, 調査部調査課, 主任研究員 (00778673)
重枝 豊 日本大学, 理工学部, 特任教授 (30287586)
中山 誠二 帝京大学, 付置研究所, 教授 (60574142)
久保 純子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (90275967)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 考古学 / ベトナム / チャーキュウ遺跡 / オケオ遺跡 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度には以下のような調査研究を実施した。 (1)2019年8月後半、研究代表者と研究分担者・久保純子がベトナム側共同研究機関(ベトナム南部社会科学院)とともに、ベトナム中部ズイスエン県チャーキュウ遺跡とその周辺で考古地理学的調査を実施した。遺跡周囲でハンドオーガーによる土壌堆積物調査を実施し、遺跡の南東であらたに発見された遺物包含地点を踏査した。さらに同県下のミーソン遺跡管理委員会の要請をもとに、トゥーボン川の橋脚建設現場で露出している砂の堆積層を精査した。続いて、研究代表者と研究分担者・鈴木朋美が南部アンザン省オケオ遺跡において考古地理学調査を実施した。ベトナム南部社会科学院考古学研究センターが発掘中のルンロン地点の現場に入り、古代運河の底と思われる地点でハンドオーガーによる土壌サンプリングを行った。放射性炭素年代測定に供することが可能なサンプルを採取することができた。 (2)上記調査を踏まえ、9月末に日本大学にて科研費研究成果発表会「ベトナム南部・オケオ遺跡をめぐる研究動向:「扶南外港」の実態解明を目指して」(第269回東南アジア考古学会例会)を開催した。研究代表者・分担者・協力者計4名が発表し、研究分担者・重枝豊が総括を行った。 (3)11月末から12月初頭にかけて、研究代表者とベトナム南部社会科学院のグエン・ホアン・バック・リン氏が瓦の3D計測を目的とした写真撮影を実施した。対象としたのはベトナム中部クァンナム省チャーキュウ遺跡出土瓦(チャーキュウ教会コレクションの資料)と、同じく中部ビンディン省タインチャ―遺跡出土の瓦(ビンディン省博物館所蔵資料)である。チャーキュウ遺跡とタインチャ―遺跡から酷似する人面紋をもつ軒丸瓦が出土していることから、両者を詳細に比較するためのデータ収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年2月末に、研究代表者と研究分担者・中山誠二がベトナム北部ハノイとニンビン省において資料調査を行う予定であったが、コロナウィルス感染拡大を受けてベトナム社会科学アカデミー(南部社会科学院の上部機関)が外国の調査隊の受け入れを停止したため、直前で断念せざるを得なかった。さらに、研究代表者と研究分担者・鈴木朋美が2020年3月上旬から中旬にかけて、フエ科学大学史学部と共同でベトナム北中部における林邑期の遺跡踏査と資料調査を実施する予定であったが、それもフエ科学大学との協議の上でキャンセルした。これらの調査を延期したことから、本研究課題の進捗はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年2月から3月にかけて2度のベトナム調査を断念した。その調査にかかわる経費を次年度に繰越し、あらためて実施の時期を探ることとした。日越両国における今後のコロナウィルス感染拡大状況によって、本研究課題の推進方策が大きく影響されることは確実である。ベトナム側共同研究機関(南部社会科学院、フエ科学大学史学部)と緊密に連携しながら臨機応変に対応していく。一方で、日本に資料があり、国内で分析を進めることができる放射性炭素年代測定、樹種推定、植物圧痕分析、土器胎土分析などを着実に実施し、その成果を踏まえて総合的な研究報告書の作成を目指す。
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Research Products
(6 results)