2018 Fiscal Year Annual Research Report
New Understanding of the Meiji Japan based on the German Archives; Diplomacy and State Building
Project/Area Number |
17H02488
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五百籏頭 薫 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (40282537)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 智生 沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (30508875)
福岡 万里子 国立歴史民俗博物館, 歴史研究系, 准教授 (50740651)
箱石 大 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (60251477)
大西 楠・テア 専修大学, 法学部, 准教授 (70451763)
稲吉 晃 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (70599638)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 条約改正 / 日独関係 / 東アジア / 開国 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の成果は大きく言って三つある。 第一に、不充分であった史料の収集を補足することができた。その中には、初訪問となったブレーメン州立文書館や、フランス・リヨンにおいて進行中の各国条約データベースも含まれている。 第二に、史料に基づく業績の刊行が本格化しつつある。特に、研究分担者福岡万里子の提唱により、『歴博』で本研究計画の成果紹介となる特集を組み、複数のメンバーからこれまでの研究で得た知見をコンパクトに発信できたことは重要である。また、こうした研究から得た知見は、近現代日本の歴史全体に意義を有すると思われ、日本が西洋から物理的に離れていたことの歴史的意義や、対外政策の基本的なパターンといった問題を、戦後も視野に入れて議論し、発信するようになった。そのことによる最大の成果は、2019年度より開講している放送大学「日本政治外交史」の通史(奈良岡聡智と共著)の完成である。 第三に、国際的な研究者のネットワーキングについて重要な進展があった。特に、研究分担者大西テア楠の尽力でマルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク学際地域研究センター国際シンポジウム「明治維新の遺産――民主主義への道(1868年~2018年)」に二日間にわたって参加し、研究代表者五百旗頭が最終討議にも加わって議論を重ねたことはきわめて有益であった。また、ドイツ以外でも高い評価を得るようになり、アメリカ合衆国や中東から多数の講演の依頼を受け、英国の学会British Association of Japan Studiesでは討論者として招聘されるなどして、国際的な学術交流も順調に進展した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
史料収集、成果発表、ネットワーキングの全てにおいて所期の目的を達成している。史料の収集・整理に時間とエネルギーを費やす必要性がなお大きかったため、より本格的な成果発表は次年度の課題であるが、既に大きな広がりを持つ成果が示されている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度に引き続き、研究計画の推進を図る。これまでの進捗は順調であり、特段、方針をかえる必要は見いだせない。
|
Research Products
(26 results)