2018 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative Study on Border Tourism in East Asia: Changing Society in Border Regions and its Impact on International Relations with Neighboring States
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17H02491
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Research Institution | Kyushu International University |
Principal Investigator |
花松 泰倫 九州国際大学, 法学部, 准教授 (50533197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 浩司 中京大学, 法学部, 教授 (00340183)
井澗 裕 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 境界研究共同研究員 (10419210)
岩下 明裕 九州大学, 法学研究院, 教授 (20243876)
田村 慶子 北九州市立大学, 法学部, 教授 (90197575)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 国境観光 / ボーダーツーリズム / 東南アジア / 五島済州 / 台湾 / 対馬 / 中露国境 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず4月に米国で行われた第60回Association for Borderlands Studies年次大会、また7月にオーストリア・ハンガリーで開催されたAssociation for Borderlands Studies World Conferenceにおいて、古川、岩下がそれぞれ研究報告を行い、欧米を中心としたボーダースタディーズ研究者と議論を行った。また10月に大阪で行われた日本政治学会2018年度研究大会においてボーダースタディーズに関連するパネルを立ち上げ、古川が報告し、花松がコメンテーターを務めた。その他、9月に福岡で開催されたWorld Social Science Forum2018にて花松が研究報告を行ったほか、8月に仙台で行われた北東アジア経済フォーラムで岩下が研究報告を、また5月に北九州で行われた東南アジア学会2018年春季大会その他の機会において田村が研究報告を行った。 現地調査としては、9月のシンガポール・マレーシア・インドネシア調査(花松・田村)、11月の五島済州調査(古川・岩下)、1月の中国・青島調査(花松・岩下)、8月・9月の中露国境調査(花松・岩下)、9月・3月の対馬調査(花松)、2月の八重山調査(岩下・古川)、3月の台湾調査(花松)を行った。さらに、12月には田村が中心となり、旅行代理店と協力しながらマラッカ海峡を挟むマレーシアのジョホール、シンガポール、インドネシアのリアウ諸島を一般市民と回るボーダーツアーを行い、参加者からのヒアリング調査を実施した。 これらの成果は、単行本の執筆(田村)、教科書の執筆(花松・古川)、学術雑誌への論考掲載(岩下)として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
関連文献の収集・講読、境域フィールド調査については概ね順調に推移している。 Association for Borderlands Studies年次大会やWorld Conferenceでの研究報告、9つの境域フィールドのうち対馬、五島、台湾、東南アジア、中露国境での現地調査を実施した。 また今年度は、東南アジアでのボーダーツーリズムツアーの実施と単行本執筆(田村)、その他教科書執筆など、成果発表についてもほぼ順調に推移している。 ただ、全体の理論的検討についてはまだ着手できておらず、次年度の実施が急務である。また、八重山、根室、稚内サハリンについては次年度の調査を計画している。特に、サハリンの現地カウンターパートが執筆したサハリンに残る日本統治時代の史跡ガイドブックの翻訳・出版が井澗により進められており、次年度の出版を目指している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度も当初の予定どおり、文献収集と読み込み、Association for Borderlands Studies年次大会等での研究報告、境域フィールドでの現地調査を行う。本年度はさらにそれまでのフィールド調査結果や各種学会報告での議論を踏まえながら、本研究課題の統合的・理論的な整理を行う。研究分担者に加え、各境域におけるカウンターパーと招聘したセミナーあるいはシンポジウムを実施する。さらに最終年度の成果として、査読誌への投稿を行う予定である。
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Research Products
(21 results)