2020 Fiscal Year Annual Research Report
不完全な金融市場下での企業の投資行動と資金調達に関する定量モデル分析
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17H02547
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
芝田 隆志 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (70372597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木島 正明 広島大学, 情報科学部, 教授 (00186222)
西原 理 大阪大学, 経済学研究科, 准教授 (20456940)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 企業金融 / ファイナンス / 非対称情報 / 最適資本構成 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度(2020-2021年度)の研究業績は,7本の学術論文を国際学術誌(すべて査読付き)にて公刊し,8件の学会報告(国際学会4件,国内学会4件)をしたことに集約される.なお,コロナ禍の影響により,2020年度の研究の一部を2021年度に実施した.
最終年度の研究業績としては,次の3点を主に挙げることができる.第1に,企業が業績悪化のために流動化されるとき,企業経営者が流動化における残余価値を最大化することを勘案した数理モデルを構築し,その事後の行動が,事前の行動(投資戦略と資金調達)に与える影響を定量的に明らかにした.従来の研究では,事後における最適化行動が勘案されていないため,事後の最適化行動を考慮した点が高く評価され,国際学術誌に掲載された.第2に,ある企業の業績が,他のライバル企業の行動に影響されるという相互依存関係(ゲーム理論)を数理モデルに取り入れ,ある企業の業績悪化による倒産行動が,他のライバル企業に及ぼす影響について定量的に明らかにした.従来の研究では,相互依存関係を考慮しない研究が多いため,相互依存研究を勘案した点が高く評価され,国際学術誌に掲載された.第3に,寡占市場における各企業が研究開発(R&D)活動を行うと,そのR&D活動の情報が他のライバル企業にスピルオーバーする事を勘案した数理モデルを構築し,各企業のR&D活動の情報が非対称的に他のライバル企業にスピルオーバーする場合の影響について明らかにした.従来の研究ではスピルオーバーが対称と仮定される事が多いため,スピルオーバーを非対称と仮定して分析した点が高く評価され,国際学術誌に掲載された.なお,他の4つの学術論文においても,それぞれの独創的な点が評価され,国際学術誌に掲載された.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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