2018 Fiscal Year Annual Research Report
Management Study on Revitalization of Nursing Organizations Applying AI Technologies
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17H02566
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
水野 基樹 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 先任准教授 (20360117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 有希 東京交通短期大学, 運輸科, 講師 (20450231)
山田 泰行 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (80531293)
芳地 泰幸 日本女子体育大学, 体育学部, 准教授 (70736256)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | コミュニケーション / 看護組織 / 行動センサ / 音声センサ / 生体センサ / 音声病態分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年10月に、都内の大学病院の1病棟に正規雇用として勤務する看護師33名を対象に、①行動センサ(電子バッジ)、②ライフログセンサ(腕時計型)③音声センサ、によるコミュニケーション測定を行い、その後、質問票調査を実施した。 ※対象者の年齢階級区分および性別:20~24歳=6名,25~29歳=12名,30~34歳=5名、35歳以上=10名、性別:男性=4名,女性=29名、役職:師長=1名,主任=2名,スタッフ=30名。 それぞれの対象者に対して、各種AIセンサを用いた調査を2週間にかけて実施した。 ①の行動センサについては、2017年度に実施したときと同様に、胸部に電子バッジ型のセンサを2週間装着させた。併せて行動センサが収集したデータを受信するための赤外線受信機(ビーコン)を計60台ほど調査対象の病棟内に設置した。上記の両調査機材により、どの看護師が、誰と、どこで、どのくらい(何分間)コミュニケーションをとった。②のライフログセンサについては、2018年度に始めて実施した。腕部への装着は衛生上の問題で困難であるため、ポケットに入れる、あるいは、足首に固定する方式を採用した。しかしながら、それらの方式では一部データが取得できていないものも見られ、今後の実施に向けて装着方法の再検討が必要である。③音声センサについては、スマートフォンアプリを用いて対象者に発話させる方式で実施した。こちらについても、周囲のノイズによる音声取得エラー、対象者の発話忘れなどの問題が実験開始直後に散見されたが、実験期間中に対策方法を見出し、問題は解消した。 これらの①から③のデータを一次集計は既に完了しており、調査対象機関である看護師に対しての成果報告、現場に有益な知見等の報告を、書式(フォードバックシート)およびスライドによる口頭説明で成功裏に完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の2018年度研究計画の予定通り進捗した。具体的な実施事項は以下の通りである。まず、2018年10月に、都内の大学病院の1病棟に正規雇用として勤務する看護師33名を対象に、①行動センサ(電子バッジ)、②ライフログセンサ(腕時計型)③音声センサ、によるコミュニケーション測定を行い、その後、質問票調査を実施し、完了した。また、2019年2月には、調査対象機関である看護師に対しての成果報告、現場に有益な知見等の報告を、書式(フォードバックシート)およびスライドによる口頭説明によって、組織的視座と個人的視座から実施した。 現在は2019年度実施予定の調査に向けて準備をしているところであり、概ね順調に研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、新たな調査対象として関東近郊にある単科病院を選定し、その1病棟(約15名)の看護師を対象に、①行動センサ(電子バッジ)、②ライフログセンサ(腕時計型)③音声センサ、によるコミュニケーション測定を行う予定である。実施に向けて、現在、対象機関での倫理審査申請を行うとともに、インフォームドコンセントの実施方法について最終確認を行っているところである。 また、2018年度の調査での課題となった、②ライフログセンサ(腕時計型)のデータ欠損が多かった問題について、解決方法を検討中である。以上を経て、2019年秋期に調査を実施予定である。 なお、2019年度は、以下の研究成果の発表を予定している。 1)「看護組織における音声病態分析技術を用いた心の活動量と勤務時の行動パターンの特徴について」、日本人間工学会 第60回大会。2)「研究者から看護師への研究結果フィードバックの科学的有用性に関する検討―看護組織のコミュニケーション調査を中心にして―」、第23回日本看護管理学会学術集会。3)「Communication Skill and Form of Nursing Organization in Japan」10th International Conference on Applied Human Factors and Ergonomics and the Affiliated Conferences。4)「Changes and Differences in Mental Status of Nurses: Using Mind Monitoring System by Voice」10th International Conference on Applied Human Factors and Ergonomics and the Affiliated Conferences。
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