2017 Fiscal Year Annual Research Report
資本・労働面を総合して追跡解明する日韓中米独の経営システムの変化
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17H02571
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
赤岡 功 星城大学, その他, 学長 (10025190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 韻如 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (00389404)
平野 実 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (00405507)
井村 直恵 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (10367948)
朴 唯新 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (20435457)
中岡 伊織 宇部工業高等専門学校, 経営情報学科, 准教授 (50469186)
赤岡 広周 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (70571074)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 日本的経営 / オメガ(Ω)型経営 / アメリカ型経営 / 従業員関係の重視 / 資本の論理 / 投資収益率 / 市場原理主義 / 人間関係重視 |
Outline of Annual Research Achievements |
急速な資本主義のグローバル化により、マクロレベルでは、世界の主要国の多くで経済格差の拡大が起きている。では、ミクロレベルではグローバル化は世界経済にどのような変化をもたらしたのか。本研究はこうした課題に企業の経営システムの変化に焦点を当てて取り組むものである。 従来の「日本的経営システム」は2000年以降、資本面・労働面でアメリカ型の市場原理主義への転換を迫られた。一方で、労働面では急激な欧米化は変化による歪みももたらし、企業経営は一部「日本的経営」の慣行を取り戻した。本年の研究では、こうした変化の経路を明らかにし、かつ、産業間の変化の差異を確認しようとするものである。 本年度は、研究手法としてテキストマイニングを用いて,企業の資本・労務を包含するトータルな経営システムを可視化し分析ために、概念整理をし、日本の代表的企業を例にデータベースを構築して分析した。その成果は、2017年9月に宮崎大学で開催された実践経営学会の全国大会及び11月に龍谷大学で開催された情報経営学会全国大会にて発表した。これらの成果として、井村の研究発表は情報経営学会の若手研究発表賞を受賞している。 このほかに、夏に米国より研究協力者を2名招聘し、テキスト分析の手法についての検討及び、次年度以降に実施する米国のデータ収集とデータベース構築の手法、分析概念の再検討、対象企業についての検討等を実施した。この成果として、AWS上にワークスペースを共有し、2018年度において日米研究者が協力して作業できる技術的基盤のすり合わせを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度は日本企業についてのデータベースを構築し、数回の学会発表を実施した。うち、情報経営学会において井村(2017)は、若手研究発表賞を受賞した。米国、ドイツ等研究対象国の海外の研究者との研究ネットワークの構築も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度は、年度前半において中国人PDを雇用し、中国企業についてのデータベースを構築し、分析する。また、ドイツの経営システムの調査については、ドイツから2名の研究者を招聘し、夏にセミナーを実施予定である。上記に並行して日本企業、米国企業の分析、比較を行う。
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Research Products
(11 results)