2017 Fiscal Year Annual Research Report
年齢と余命に関連する2つの過程が高齢者の幸福感に与える影響の長期縦断的検証
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17H02633
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
権藤 恭之 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (40250196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 達郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (30246045)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エイジングパラドクス / 老化 / 幸福感 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、SONIC研究参加者に対して追跡調査を行い、感情の経時的変化に関する縦断的検討を行う。SONIC研究ではNarrow range age design に準拠した年齢幅が3歳の3年齢群(70歳、80歳、90歳)を関東・関西の都市部と田園地域において悉皆で対象者を抽出し参加を呼びかけ、公民館等を利用した招待型調査を実施してきた。 本年度は、80歳を対象とした第3波調査を行うと共に、70歳群で昨年度の第3波調査に参加していない対象者にも調査参加を呼びかけた。その結果、80歳群493名、70歳79名の追加の参加を得ることができた。調査は2017年7月から2018年3月にかけて実施した。現在収集したデータを整理中である。 調査実施と並行して、これまでに収集してきたデータの不備を修正し、異なる研究領域のデータを連結し分析を進めている。現在、身体機能の評価に関して身体的な問題から実施できずに欠損が生じている例があるため、欠損値の扱いに関する検討を進めている。同様に少数ではあるが、認知機能の測定においても欠損値があるため、欠損を補正する方法を検討している。また、幸福感の評価に関して、現在利用している、ポジティブ感情、ネガティブ感情および人生満足感を利用して全体的な幸福感を評価する方法も開発中である。これらのデータを整備すると共に、国際共同研究を推進するためにデータセットの英語化を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は80歳を対象とした調査を実施する年であったが、予想よりも多くの70歳調査参加者がいたため、総参加者1229名中846名を追跡できており、その内678名が調査会場でデータが収集できた。本研究の目的である追跡率を上げることが達成されたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度追加参加者を得たため、70歳に関しては第3波調査が終了した。 分析計画:今年度は70歳のデータを用いて、幸福感の上昇と身体生理的機能の関係の経年変化について分析を開始する。 調査計画:本年度は、90歳群の第2波、第3波調査を行うとともに、新たなサンプルを追加データ収集を行う。また、80歳の会場調査非参加者のデータ収集を行う。また、調査から脱落した参加者に関して、現在の状態に関する追跡を実施する。70歳群ではデータ数は少ないと考えられるが、死亡前の幸福感の変化に関して予備的な分析を行う。
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Research Products
(15 results)