2018 Fiscal Year Annual Research Report
ライフコース・アプローチに基づく教師の力量形成に関する第2回継続調査研究
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17H02672
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
川村 光 関西国際大学, 教育学部, 教授 (50452230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紅林 伸幸 常葉大学, 教育学部, 教授 (40262068)
金子 真理子 東京学芸大学, 教員養成カリキュラム開発研究センター, 教授 (70334464)
望月 耕太 神奈川大学, 経営学部, 助教 (80754605)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 教師 / ライフコース / 力量形成 / 経年比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、2011年度と2017年度に同じ3県で実施した公立小・中学校教員を対象とした、教師の力量形成に関する質問紙調査データにもとづいて、世代間の比較、調査実施年度の比較、地域間の比較の3点から、6年間に教師の力量形成の均質化が進行しているのかどうかということに焦点をあてた研究を行った。 その結果、以下のことがわかった。まず、教師の被教育体験期については、若手教師が教職に就くことを決める時期には学校種による類似性があった。しかし、その理由は個人の経験であるため均質化することはないだろう。また、現代の若手教師に対する養成教育の影響力はまだ強いものにはなっていないものの、大学時代の教職志望やその後の教職生活に影響を及ぼす体験が、教職課程のものに限定されている可能性がある。次に、教職について以降に焦点をあてた力量形成に関することとして、教育実践の質を高めるうえで意義あると考える日常的な活動や、教師教育に関する制度・組織体制については、多くの世代では、力量形成の機会に関する認識が均質化してきているようである。最後に、教職意識や社会観についての分析から,教師の大半が同じような教職意識を持っていることと、社会観には個人差や世代差があることが明らかになった。 上記の結果は、近年の教師教育政策が教師の力量形成にどのような影響を与えているのかということについて検討するにあたって、重要な示唆を与えるものとなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに教師を対象とした質問紙調査データをもとに、成果を公表することができたから。
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Strategy for Future Research Activity |
日本の教師を対象とした調査時の質問紙のイタリア語版を作成し、イタリアの教師を対象とした質問紙調査を実施する。その後、その結果を確認したうえで、日本の教師の力量形成のあり方と比較して、両国の教師の力量形成のあり方の特徴を究明する。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] The reform of teacher education in Japan2018
Author(s)
Akira Kawamura
Organizer
International Conference at the Centre for Teacher Education and Educational Research (ZLSB)- Teacher Education in (Trans)Formation: Global Trends, National Processes and Local Factors
Int'l Joint Research / Invited
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