2019 Fiscal Year Annual Research Report
ライフコース・アプローチに基づく教師の力量形成に関する第2回継続調査研究
Project/Area Number |
17H02672
|
Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
川村 光 関西国際大学, 教育学部, 教授 (50452230)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紅林 伸幸 常葉大学, 教育学部, 教授 (40262068)
金子 真理子 東京学芸大学, 次世代教育研究センター, 教授 (70334464)
望月 耕太 神奈川大学, 経営学部, 助教 (80754605)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 教師 / ライフコース / 力量形成 / 経年比較 / 質問紙調査 / 均質化 / 海外比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、二つの研究成果を出すことができた。 第一は、多元的多文化主義に立脚した市民を育てていると考えられるドイツの学校視察調査に基づいた学校組織マネジメントに関するものである。それにおいては、①プロジェクト型学習の設定などを通して、子どもを尊重するとともに、彼らに個人としての自信を持たせるカリキュラム構造を構築していること、②子どもに他者の立場を理解させることを通して、多文化を尊重させるマネジメントを行っていること、③前述の教育を実現するうえで大きな役割を果たしているものは、地域、学校、教師といった異なるレベルの自律性であり、教師の質は均質化されているわけでないということなどである。 本研究の知見は、学校や教師の自律性が低く、また教師の質の均質化が進行している日本の状況を相対化するための基礎的情報として意義がある。 第二は、短期の海外の学校等の視察を組み入れた教育研究の可能性を検討し、その手法の一つとしてナラティヴ分析を提示したものである。それにおいては、①日本教育社会学会の研究では、観察された海外視察データが実在として扱われているため、そのデータは、観察された事実として記述された事象の社会的な意味を分析するためのものとして扱われていないことを指摘し、②海外視察データの分析方法として、視察した教育現実をその現地社会の教育に関する《語り=ナラティヴ》として読み解く、ナラティヴ分析の視角を応用した研究手法を紹介した。 本研究の成果は、日本教育社会学会における知見の課題を浮き彫りにするとともに、日本の学校や教師の質を相対的に捉えるための海外視察調査の在り方についての提案を行えたという点において意義がある。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)