2018 Fiscal Year Annual Research Report
International collaborative development of geography/history/civics teacher education system based on the capability theory, and its results dissemination
Project/Area Number |
17H02695
|
Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
志村 喬 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (70345544)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 宏治 富山大学, 人文学部, 教授 (10324443)
金 ヒョン辰 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10591860)
井田 仁康 筑波大学, 人間系, 教授 (20203086)
伊藤 直之 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (20390453)
茨木 智志 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (30324023)
永田 成文 三重大学, 教育学部, 教授 (40378279)
広瀬 悠三 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (50739852)
中平 一義 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (50758597)
山本 隆太 静岡大学, 教職センター, 特任准教授 (80608836)
秋本 弘章 獨協大学, 経済学部, 教授 (90327015)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 社会科教育 / 地理教育 / 地理ケイパビリティ / 教員養成 / 教科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
4年間の研究期間のうちの2年目にあたる2018(平成30)年度は,1年目の地理研修材開発研究成果を理論的に深めながら国際発信するとともに,社会系教育領域全体への展開可能性を探る段階であった。実績は後掲の通りであるが,主要な研究実績内容は次の4点にまとめられる。 ①1年目の研修材開発研究を主とした成果発表は,学会発表だけに限っても14件行った。このうち半数の7件は,アメリカ地理学会大会,国際地理学連合大会(地理教育委員会大会),国際教育哲学会等の国際学会発表であり,世界の教育研究界へ成果発信することができた。②英国との共同研究としてノッティンガム大学教育学部教員養成担当者(地理)で前地理学協会(Geographical Association)会長であるメリー・ビダフ博士を招聘し,上越教育大学(日本地理学会地理教育国際共同研究グループ例会)及び奈良教育大学(日本社会科教育学会大会)において研究講演会を開催した。「イングランドにおける教師教育改革とその地理教育学修への影響」と題された講演とその後の議論により,日英の教育文脈の異同と本研究成果との関係について相互理解を深めることができた。③雑誌論文(7件)・図書(7件)では,学習指導要領改訂を受けた今後の地理・社会科教育への成果の応用に関する様々な発信を行った。④地理を主としてきた研究成果を社会系教育領域へ拡大する一歩として公民領域での研究成果,本研究の理論的基盤となる教育哲学・思想的分野での研究成果を得ることで,より広い教育研究領域で研究を定位・検討することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,教科教育教員養成及び教員研修の改善を図るため,欧米を拠点として国際的に進行しつつあるケイパビリティ論に基づく社会系教科教員養成・研修システムの国際共同開発研究に,アジアから最初に参画することで同システムの開発・検証・改善研究に日本の教科教育界が積極的に貢献することを国際次元での目的とした。同時に,その国際研究成果を日本の教育文脈に適用することで,日本の教員養成・再研修の改善方策を提案することを国内次元での目的とした。 研究2年目の2018(平成30)年度は,日本の地理ケイパビリティ・プロジェクトで開発した成果の国際発信及び成果の国際的文脈への定位,並びに地理以外の社会系教科領域へ展開するための実践理論・基盤理論の究明が主要目的であった。 上記「研究実績の概要」記載の①国際学会での積極的な発表,②ノッティンガム大学教育学部教員養成担当者(地理)・前地理学協会(Geographical Association)会長のメリー・ビダフ博士の学会講演・研究会開催は,前者の目的に応えている。一方,記載③の雑誌・書籍での研究成果,④の公民・教育哲学領域等での研究成果は,後段の目的に応えている。 したがって,「おおむね順調に進展している」と判断される。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究3年目となる2019年度は,これまでの研究成果をより広い文脈で深め発信することとなるが,新規内容は地理以外の社会系教育領域(歴史教育・公民教育)での研修材開発である。 これら研究を進めるために,国内次元では,学会大会時等を通し恒常的に研究打ち合わせを行う。国際次元では,欧米のカウンターパート研究者を招へいした講演会・協議会開催,研究代表者・共同研究者らの学会発表及び現地調査等を推進する。講演会では,イギリスの歴史教育分野のカウンターパート招聘を予定しているが,日本と招聘国・地域とのカリキュラム構造の違いをふまえ柔軟に計画したい。
|
Research Products
(30 results)