2019 Fiscal Year Annual Research Report
Design and Synthesis of Multistimuli-responsive Smart Nanofibers
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17H02740
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
津田 明彦 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (20359657)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スマートナノファイバー / ポリマー / 有機合成 / 錯体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、電気・音・光などの複数の物理刺激によって光学的な性質が可逆変化する、有機-金属ハイブリッドナノファイバーの創製を企てた。芳香環で架橋したビピロールと金属イオンを強固な配位結合で連結することによる、まったく新しい金属-有機一次元配位ポリマーの開発を行っている。 一般的に、金属-有機1次元配位ポリマーは、ユニット間の結合力が弱いためにHPLCカラム内で解離したり、固定層に吸着されることが多い。しかし、2017年度において合成に成功した1次元有機-金属ハイブリッドポリマーは、HPLC測定において配位子と金属が解離することなく、強い結合を形成していることが明らかになった。サイズ排除クロマトグラフィーによるポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は~10万g/molであり、非常に大きなポリマーが形成していることがわかった。また、動的光散乱による粒径測定における平均粒径は、~372 nmであった。それらの結果から、当該配位ポリマーは、剛直な一次元構造を持っていることが予想され、溶液の流れに沿って配向を示すことが期待された。そこで、そのサンプル溶液に可聴音を照射して音響流をつくり、直線二色性(LD)スペクトル測定を行ったが、期待した音響配向現象を確認することはできなかった。ポリマーが音響配向現象を与えるためには、ポリマー分子の凝集によるさらなる剛直性および直線性の増大が必要であると考えられる。 一方、当該配位子は軸不斉構造を持つため、それが剛直な一次元配位ポリマーを形成すれば、ポリマーのねじれ構造が予想される。実際に、分子モデル計算を行ったところ、一方向にねじれたらせんポリマー構造を確認することができた。当該ポリマーのらせん構造に着目し、イミン部位に光学活性アルキル基を導入したフェニレン架橋ビピロールを合成したところ、配位子の吸収帯に強いCDの誘起が確認された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)