2019 Fiscal Year Annual Research Report
共鳴電子ラマン遷移を用いたゲルマニウムの光利得とバンド間遷移レーザーへの応用
Project/Area Number |
17H02773
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深津 晋 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60199164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安武 裕輔 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (10526726)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ゲルマニウム / 共鳴電子ラマン遷移 / 光利得 / 量子閉じ込め / バレー選択励起 / バレー間散乱 / 円偏光フェムト秒励起相関法 / Germanane |
Outline of Annual Research Achievements |
ゲルマニウムは通信波長帯適合のバンドギャップを有し、CMOSプロセスとの高親和性からⅣ族半導体モノリシック光集積回路に搭載される光増幅器・エミッタの光活性物質として期待されている。ゲルマニウムの擬似直接遷移化のスキームは、超高伸長歪の印加や電子の過剰ドーピングがバンドギャップ縮小を引き起こすことで発生する意図しない中赤外領域へのエネルギーシフトの問題を抱えている。ところでマルチバレー物質のゲルマニウムではバレー間散乱が支配的である。特定の電子バレーを光励起するとバレー間散乱駆動の電子ラマン遷移がバンド間光学遷移由来の蛍光を凌駕して活性化する実験事実が本研究によって見いだされた。最終年度では、このバレー選択電子励起法を軸として動的3準位過程である電子ラマン遷移を介在した誘導放出光発生に関する物性研究に注力した。次の4項目に関して独自性の高い要素技術の確立と緊密な連携によって電子ラマン遷移(ER)介在の光利得発現の実証を試みた。 (1)歪制御と励起条件最適化によりスプリットオフ(SO)正孔の共鳴ER遷移の条件を洗い出し、ポンプ・プローブ法によるER遷移介在の光増幅(負の吸収)を観測。 (2)光スピン(円偏光)敏感なER遷移の特性を利用して円偏光フェムト秒相関励起法を発案・実践し、時間領域におけるSO-ER遷移のスペクトル弁別に初めて成功。 (3)歪制御と別次元の手法によるエネルギーギャップ制御とSWIR領域動作を指向し、Germanane多層構造における劇的なバンド構造改変と電気特性向上、トップダウン手法による極薄膜ゲルマニウム形成と量子閉じ込め効果の実証を達成した。 (4)光共振器構造とゲルマニウムの機械歪制御機構を融合することで、ER介在の誘導放出光発生を示唆するスペクトルフリンジの観測を成し遂げた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Synthesis of a Black Dye with Absorption Capabilities Across the Visible-to-Near-Infrared Region: A MO-Mixing Approach via Heterometal Coordination of Expanded Porphyrinoid2020
Author(s)
Yue Wang, Hiroto Kai, Masatoshi Ishida, Sabapathi Gokulnath, Shigeki Mori, Tomotaka Murayama, Atsuya Muranaka, Masanobu Uchiyama, Yuhsuke Yasutake, Susumu Fukatsu, Yusuke Notsuka, Yoshihisa Yamaoka, Mamiko Hanafusa, Michito Yoshizawa, Gakhyun Kim, Dongho Kim, Hiroyuki Furuta
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Journal Title
Journal of the American Chemical Society
Volume: 142
Pages: 6807-6813
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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