2018 Fiscal Year Annual Research Report
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17H02837
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森下 昌紀 九州大学, 数理学研究院, 教授 (40242515)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 結び目 / 素数 / 3次元多様体 / 代数体 |
Outline of Annual Research Achievements |
結び目と素数の類似に基づき, 3次元幾何学と数論の横断的研究-数論的位相幾何学-を行った。 当該年度の研究実績は以下の通りである。 (1) 昨年度に行った伊原理論における数論的位相幾何学の研究(小谷久寿、寺嶋郁二との共同研究)に続いて, 伊原理論におけるl進Milnor 不変量とトリプルべき剰余記号の関係について研究し、論文1編を著した: H. Hirano, M. Morishita, Arithmetic topology in Ihara theory II - Milnor invariants, dilogarithmic Heisenberg coverings and triple power residue symbols, Journal of Number Theory, 198, 211-238, 2019. (2) Deningerの3次元葉層力学系に対し分解定理を示し、分類を与えた。分類の各タイプの具体例を構成した。 さらに, Deligne cohomologyの積分論を用いてHilbertの相互法則の3次元葉層力学系における類似を示した。これについて論文1編を著した(ジュンヒョン キム, 野田健夫, 寺嶋郁二との共同研究): J. Kim, M. Morishita, T. Noda, Y. Terashima, On 3-dimensional foliated dynamical systems and Hilbert type reciprocity law, preprint, 2019.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の研究計画に書いたものを実行し、論文に纏めたので、順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究実施計画は下記の通りである。 1. Deningerによりarithmetic curveの幾何学的類似として導入された3次元葉層力学系に対して、イデール的な類体論を構築する。 昨年度の研究により、3次元葉層力学系に対するHilbert型の相互法則を示したので、これを拡張する形で、イデール類体論を定式化し証明する計画である。 3次元葉層力学系上、閉軌道で零点または極をもつ有理型関数の存在も示す計画である。 2. ゲージ群が有限べき零群のとき、Minghyong Kimにより導入された数論的Dijgraaf-Witten不変量と数論的Milnor-Orr不変量の関係を明らかにする。特に、有理数体上のRedei拡大のHeisenberg表現に付随する数論的Dijgraaf-Witten不変量をRedeiのトリプル記号で表す計画である。 3. 体積予想を一般化する量子不変量と幾何的不変量の関係の枠組みについても考える計画である。
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Research Products
(4 results)