2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H02872
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
大島 泰 国立天文台, 先端技術センター, 助教 (40450184)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 電波天文学 / 超伝導フィルター / 反射防止コーティング / 超伝導検出器 / ミリ波サブミリ波 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、受信した信号を弁別するコプレーナー型の超伝導バンドパスフィルター回路とこれらを接続するマルチプレクス回路の改良を行った。特に、サブミリ波帯での平面回路における放射損を減らすためにコプレーナー線路の幅を抑制した。また、マルチプレクス回路をマニホールド型に改良することで各周波数バンドで反射損失を5%以下に抑える解を得ることに成功した。その上で、受信信号をフィルターに導く前段の直交偏波分離器およびハイブリッドカプラについても改良を行い、これらの回路素子を結合して検出器基板上にニオブ薄膜で実装した素子の製作を行った。さらに、この検出器基板と結合するのに適したフィードホーンとして、新規に開拓した極低温への冷却時の熱収縮が従来のアルミ合金の約1/3と小さいシリコンアルミ合金を用いたフィードホーンの製作と光学評価に成功した。光学素子の改良については、受信機の超高分子量ポリエチレン製の真空窓の反射防止コーティングとして、多孔質テフロン膜を5層重ねるだけでなく、各層の接着材である低密度ポリエチレンを積極的に用いて屈折率合成をする新しい手法を開発した。実際に製造した真空窓で全観測帯域内で反射損失を2%以下に抑えることに成功した。次に、広帯域の光学バンドパスフィルターとして、検出器基板のサイズに合わせた大判の多層メタルメッシュフィルターの製造と光学評価を行い、小型サンプルと同等のバンド特性を得られていることが確認できた。読み出しの改良については、低温アンプおよび室温の読み出し回路のアップデートを行い、全素子数の同時読み出しに対応することができた。また、低温までの信号伝送に用いるケーブルとして小型多芯化が容易なマイクロストリップ型のフレキシブルケーブルを開発し、反射損失として従来の同軸線と同等の-20dB程度を得ることができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] 超伝導検出器焦点面に適した低熱収縮シリコンアルミ合金の極低温特性評価2021
Author(s)
竹腰達哉, 李建鋒, 陳家偉, 宇野慎介, 井上修平, 長沼桐葉, 丹羽佑果, 藤田和之, 香内晃, 中坪俊一, 美馬覚, 大島泰
Organizer
日本天文学会2021年秋季年会
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[Presentation] Material properties of a low contraction and resistivity silicon-aluminum alloy for cryogenic detectors2021
Author(s)
Tatsuya Takekoshi, Kianhong Lee, Kah Wuy Chin, Shinsuke Uno, Toyo Naganuma, Shuhei Inoue, Yuka Niwa, Kazuyuki Fujita, Akira Kouchi, Shunichi Nakatsubo, Satoru Mima, Tai Oshima
Organizer
19th International Workshop on Low Temperature Detectors (LTD-19)
Int'l Joint Research
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