2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of unified model for high-energy nuclear collisions and physics of quark gluon plasma
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17H02900
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
平野 哲文 上智大学, 理工学部, 教授 (40318803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奈良 寧 国際教養大学, 国際教養学部, 教授 (70453008)
橘 保貴 国際教養大学, 国際教養学部, 助教 (60877760)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | クォークグルーオンプラズマ / 高エネルギー原子核衝突反応 / 相対論的流体力学 / コアーコロナ描像 / 小さい衝突系 |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙の開闢"ビッグバン"直後、約10マイクロ秒後に存在していた超高温物質「クォークグルーオンプラズマ(quark gluon plasma, QGP)」の物性を研究する目的で、高エネルギー原子核衝突実験がヨーロッパ原子核共同研究機構CERNの大型ハドロン衝突型加速器LHCやブルックヘブン国立研究所の相対論的重イオン衝突型加速器RHICで行われている。この衝突反応は複雑なステージを経るため、そのステージ毎に適切な模型化を行い、それらをつなぎ合わせることで、反応全体を記述する動的模型を構築することが肝要である。 本研究課題では衝突反応のダイナミクスをできるだけ詳細に統合的に記述することを目的とし、(1)統合的動的模型による実験結果の解析、(2)コア-コロナ描像に基づくイベントジェネレータの構築、(3)電磁場に対する応答の3つからなる。 (1) 統合的動的模型を用いることで模型の適用範囲である低横運動量領域における膨張パターンの解析を行い、衝突初期の揺らぎと膨張中の流体揺らぎの役割の重要性を見出した。 (2) コア‐コロナ系の低横運動量から高横運動量まで、陽子同士衝突から原子核同士衝突までを統一的に記述する枠組みの構築を行った。この枠組みを用いて、CERN-LHCにおける小さい衝突系から大きい衝突系まで、系が熱平衡に至った割合が多重度の関数として滑らかに繋がることを見出した。 (3) 電磁場に対する応答については大きな進展は見られなかった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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