2019 Fiscal Year Annual Research Report
溶融宇宙塵から復元する大気酸素同位体比と生物生産の変動
Project/Area Number |
17H02975
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
尾上 哲治 九州大学, 理学研究院, 教授 (60404472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 和孝 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (00757742)
中村 智樹 東北大学, 理学研究科, 教授 (20260721)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地質学 / 地球化学 / 層位・古生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は古生代の地球に付加した宇宙塵を取り出すために,岐阜県南部舟伏山地域の美濃帯ペルム系~三畳系チャートおよび珪質頁岩の試料採取を行った.前年度までの研究では,美濃帯和井谷セクションのペルム紀末の層状チャートには宇宙塵が大量に含まれていることが明らかになり,ペルム紀末大量絶滅との関連性が示唆された.美濃帯,丹羽帯の異なるセクションについても,同様の宇宙塵含有量に関する研究を進めた結果,和井谷セクションのみならず,ペルム紀末相乗チャート中には,宇宙塵が大量に含まれる層準があることが明らかになった.今年度は本研究計画の最終年度であるが,このペルム紀末チャートから重液分離により取り出した溶融宇宙塵候補について,X線回折分析およびエネルギー分散型X線分析装置を用いた元素分析を進めた.今後はこの宇宙塵の構成鉱物中の酸素の起源について調べる予定である. また本年度の研究では,変質の影響が比較的小さい深海底堆積物中のうち,溶融宇宙塵が保存されていると考えられる,インド洋の珪質軟泥コア試料を対象にした研究も進めた.磁性分離により取り出した溶融宇宙塵候補は,走査型電子顕微鏡とエネルギー分散型X線分析装置を用いて定性元素分析を行い, 宇宙塵か否かの判別を行っている.この宇宙塵試料については引き続き研究を進め,二次イオン質量分析装置を用いた鉄および酸素の同位体分析を行う予定である. 南極氷床から回収された溶融宇宙塵についても前年度に引き続き検討を行なった.南極試料から選別した宇宙塵の酸素同位体分析からは、南極氷中の酸素による酸化が示された.また南極の溶融宇宙塵と人工的に作成したものについて酸素同位体組成を行い,溶融宇宙塵のサイズと酸素同位体比の相関について研究を進めた結果,人工的に作成した溶融宇宙塵の酸素同位体比は鉄隕石の溶融皮膜と近い値であることが明らかになった.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)
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[Journal Article] Interplanetary Dust, Meteoroids, Meteors and Meteorites2019
Author(s)
Koschny D., Soja R. H., Engrand C., Flynn G. J., Lasue J., Levasseur-Regourd A-C., Malaspina D., Nakamura T., Poppe A. R., Sterken V. J., Trigo-Rodrguez J. M.
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Journal Title
Space Science Reviews
Volume: 215
Pages: 34
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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