2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel time-resolved diffusion method and application to detection of protein conformation and intermolecular interaction
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17H03008
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺嶋 正秀 京都大学, 理学研究科, 教授 (00188674)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 分子間相互作用 / 拡散係数 / タンパク質 / 反応 / 時間分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質の反応機構を分子論的に明らかにするために必須である構造変化や分子間相互用変化を時間分解で検出できる時間分解回転拡散計測法を実験手法として確立することを試みた。このために、まず相補的な手法として用いることができるように、これまで発展させてきた時間分解並進拡散法と比較するため、いくつかのタンパク質反応に伴う拡散係数測定を行った。その結果、いくつかの光センタータンパク質の反応について、円二色性などでは検出できない構造変化も拡散係数変化として検出できることが明らかとなった。 また、回転拡散計測法の確立のために、いくつかのタンパク質を検討し、色素導入で構造が変化しないタンパク質とその部位を円二色性測定などを用いて決定した。こうして得られた情報を基にして、蛍光色素をタンパク質に導入し、蛍光の偏光測定を用いて偏光解消速度をピコ秒からナノ秒の時間スケールで測定した。その結果、天然状態ではタンパク質全体の回転に対応する偏光解消速度が得られたが、タンパク質の変性剤を溶液に加えると、予想していた回転拡散運動の減少ではなく、偏光解消速度の増加が観測された。これは、その部位における揺らぎ運動が促進されたためと解釈した。しかもその促進速度は、タンパク質の部位によって異なり、構造を取りにくい部位の動きが速いことが分かった。部位依存的なこの揺らぎ促進を見出したことは、タンパク質の安定性の議論に大きな役目を果たすと期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、タンパク質への蛍光色素の導入に成功している。また偏光解消速度の測定にも成功し、幾つかの光センサータンパク質において、タンパク質間相互作用を時間分解で観測することにも成功している。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進展しているので、本年度に引き続いて、蛍光偏光解消の速度測定を進める。特に、タンパク質を変性させたときの、部位依存的な動きに注目して研究を進める。
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Research Products
(25 results)