2019 Fiscal Year Annual Research Report
Quantum Control based on NMR Paradigm ESR Methodology
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17H03012
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
佐藤 和信 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (90264796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉崎 研司 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特任講師 (70514529)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | パルス磁気共鳴 / 量子制御 / 電子状態 / NMRパラダイムESR / 任意波形パルス |
Outline of Annual Research Achievements |
多スピン分子系の電子状態・位相情報を解明する新しいパルス電子磁気共鳴分光手法(NMRパラダイムESR)の確立を目指し、任意波形パルスを用いた多重共鳴技術を量子状態制御に適用するため、超微細結合相互作用を有する分子スピン系の電子状態評価と理論計算手法の開発を進めた。 トリチルラジカルとニトロキシドラジカルがアリール部位で結合された有機ビラジカルを合成し、電子状態を解明した。多周波ESR測定を行うことにより、2つの異なるラジカル間の弱い交換相互作用によってESRスペクトルが分裂し、2電子スピンと窒素核スピンが関係する分子スピン系であることを証明した。ESR測定で観測された交換相互作用について量子化学計算を行うことにより、理論計算の精度評価を行い、分子スピン系における適した計算手法に関する知見を獲得した。この分子スピン系の溶液ESRスペクトルは、強くシャープなトリチルラジカル由来の吸収と相対的に強度が小さいニトロキシドラジカル由来の吸収で構成される。強度差の大きい2つのラジカルによる信号について、これまでに開発してきた任意波形マイクロ波パルス技術による信号強度の制御を行い、弱い信号の相対強度の増強を実現した。これはパルス技術によるESRスペクトルの操作に相当し、様々なマイクロ波パルスの組み合わせや状態変換を実現する最適パルス波形が有効に働き、分子スピン系の量子状態を制御できることを示している。また、量子状態制御の実験を異なるマイクロ波周波数(Qバンド)でも行える任意波形マイクロ波パルス発生回路を構築した。異なるマイクロ波周波数を用いることによる量子状態制御への依存性に加え、パルス最適化手法の高度化や自動化を進めることにより、量子状態の高度な制御につながることが期待される。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(23 results)