2018 Fiscal Year Annual Research Report
両親媒性ランダムコポリマーを基盤とした精密ナノ会合体の創出
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17H03066
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
寺島 崇矢 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70452274)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 自己組織化 / ランダムコポリマー / 両親媒性 / ミセル / セルフソーティング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、平成29年度に引き続き、様々な両親媒性ランダムコポリマーを設計し、溶液中での自己組織化を検討した。
（1）両親媒性ランダムコポリマーの合成と会合挙動： リビングラジカル重合により、様々な側鎖構造や主鎖骨格（メタクリレート、アクリレート）、連鎖配列、分岐構造を持つ両親媒性コポリマーを合成し、溶液中での自己組織化挙動を調べた。例えば、親水性PEG鎖と疎水性/結晶性オクタデシル基を側鎖にもつアクリレート型ランダムコポリマーは、水中で結晶性コアを持つミセルやベシクル、またヘキサン中で親水性PEGが集積したコアを持つ逆ミセルを形成した。このように、側鎖と主鎖構造を設計すると、ランダムコポリマーを用いて様々なナノ会合体を構築できることが明らかとなった。また、ユニマーミセルを結合したダブルコアミセルや両親媒性ランダムコポリマーをグラフト化したブラシポリマーの創出にも成功した。
（2）両親媒性ランダムコポリマーの選択的かつ動的な会合挙動： 共重合組成や疎水性側鎖(アルキル基炭素数)の異なる両親媒性ランダムコポリマーを二種類水中で混合し、そのミセル化挙動をサイズ排除クロマトグラフィーと蛍光測定により調べた。このランダムコポリマーは、異なるポリマーの存在下でも、同一の側鎖や組成のポリマーを認識して選択的に会合し（これをSelf-Sortingという）、それぞれ異なるミセル会合体を形成した。さらに本ポリマーは、同一のミセル間では動的にポリマー鎖を交換していることが明らかとなった。この特徴を生かし、両親媒性ランダムコポリマーをベースとするABA型トリブロックコポリマーを用いて、自己修復性と選択的な接着性を併せ持つハイドロゲルの創出に成功した。現在、このSelf-Sorting挙動の発現機構について調査を進めている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定よりも速やかに、両親媒性ランダムコポリマーの自己組織化とそれをベースとするABA型トリブロックコポリマーの合成に成功し、結果として、当初3年目に予定していた両親媒性ランダムトリブロックコポリマーを用いたハイドロゲルの創出にも成功した。このように、本研究は当初の計画以上に進展が見られている。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究は、当初の計画以上に進展しており、3年目も計画の通り推進する予定である。
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Research Products
(24 results)
