2018 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内温度計測技術を基盤とする細胞レベルの生命機能および病態化の解析
Project/Area Number |
17H03075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内山 聖一 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (10401225)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 蛍光 / 温度 / 細胞 / 分析 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 赤色蛍光を示す新規蛍光性モノマーの合成と蛍光性温度センサーの長波長化:これまで使用しているヘンゾフラザンおよびベンゾチアゾール骨格(励起波長:450 nm、蛍光波長:550 nm)の替わりとして、ベンゾセレナジアゾール骨格(励起波長:490 nm、蛍光波長:650 nm)を備えた新規蛍光性モノマーを合成し、これを用いた蛍光性温度センサーの温度応答を評価した。 (2) 蛍光性温度センサーを利用した生細胞内温度計測の標準プロトコルの作成:Nature Protocols誌の編集者より依頼を受け、研究代表者がこれまでに確立した蛍光性温度センサーを利用する生細胞内温度計測を広く世界中に普及させるため、一つ一つの実験手順を網羅的にかつ細かく記載した実験プロトコルを作成した。この手順はNature Protocols誌に発表されている。 (3) 研究代表者が蛍光性温度センサーを提供し、共同研究先の生体試料の温度を測るという役割分担で共同研究を進めている。褐色脂肪細胞の熱発生に関与する分子の同定、環境温度が褐色脂肪細胞の熱発生に与える影響の解明、外部光の照射に伴う酵母細胞の温度上昇測定、ミトコンドリア活性と幹細胞のリプログラミング能の関係解明、を平行して進めている。 (4) 昨年度に受理された新規カチオン性ラジカル重合開始剤により調製した無毒性温度センサーの論文が公表され、日刊工業新聞、化学工業日報でその成果が紹介されたほか、雑誌「化学」に依頼解説を寄稿した。国際会議での招待講演、口頭発表を精力的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記載した項目を順調に検討しており、その成果を原著論文、招待講演、依頼解説の形で報告できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
特に問題は生じていないため、当初の研究計画調書に従って本課題を推進する。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] A cell-targeted non-cytotoxic fluorescent nanogel thermometer created with an imidazolium-containing cationic radical initiator2018
Author(s)
Seiichi Uchiyama, Toshikazu Tsuji, Kyoko Kawamoto, Kentaro Okano, Eiko Fukatsu, Takahiro Noro, Kumiko Ikado, Sayuri Yamada, Yuka Shibata, Teruyuki Hayashi, Noriko Inada, Masaru Kato, Hideki Koizumi, Hidetoshi Tokuyama
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Journal Title
Angew. Chem. Int. Ed.
Volume: 57
Pages: 5413-5417
DOI
Peer Reviewed
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